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標高差2250メートル富士山御殿場ルートに挑戦!

御殿場登山道と青空
山に登るようになってから毎年富士山には登っています。

といってもいつも富士宮登山道、須走登山道のどちらかでした。富士山の麓に住んでいる静岡県民として、御殿場登山道から富士山に登ったことがないというのはちょっと後ろめたいというか心苦しいというか、そんな気持ちがありました。

御殿場ルートは富士山の主要登山道の中では最も標高差があり、距離も長いです。

静岡側の各登山口の標高は以下のとおり。

富士宮口:2,400メートル
須走口:2,000メートル
御殿場口:1,450メートル

御殿場口は富士宮口よりも約1,000メートルも低い位置から出発することになります。このルートをキツイと感じるかどうかはもちろん人によりけりですが、体力に自信がない自分にとってはかなり大変なルートだと思っています。

そんなわけでそのうちそのうちと思っていたのですが、去年初めてこのルートに挑戦するも悪天候もあり七合目で撤退しました。

去年の山行記録をみると体力的にはまだ余裕がありそうな感じでした。

といっても七合目の標高は3,040。本当に苦しいのは標高3,000メートルを越えてからですから、去年の記録はあまり当てにならないでしょう。

無理だと思ったら潔く撤退するつもりで、今年も御殿場ルートに挑戦してきました。

2014年の記事はこちら。

山行記録

今回の富士登山の目的は、はじめての御殿場登山道からの富士登山と北岳登山に向けたトレーニングです。 御殿場登山道はプリンスルートを下山に使うことはよくあります。また1度だけ下山道を五合目まで下りてきたこともありましたが、登山道[…]

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登山情報

【日時】2015年7月19日
【天気】五~八合目:晴れ、八合目~山頂:霧雨(風はやや強い)
【目的地】富士山御殿場口頂上(3700m)
【駐車場】御殿場口五合目駐車場(無料)、2015年マイカー規制なし
御殿場登山口第3駐車場
【トイレ】五合目、山頂他
【コースタイム】4:27御殿場口五合目-4:41大石茶屋4:46-5:42次郎坊-7:39新六合目7:50-8:30六合目8:52-9:21七合目9:38-9:48七号四勺・わらじ館-9:53七号五勺・砂走館10:04-10:31七号九勺11:03-11:13八合目-12:57御殿場口頂上13:08-13:56御殿場口八合目-14:56七合目15:09-15:36下り六合-16:52五合目
グレーディング】※体力度7,難易度B,ルート長約18km,累積標高差約2.25km
※体力度1‐10,難易度A-E(1,Aが低い)。詳細は静岡県の山のグレーディング情報を参照。

装備

・ザック:OSPREY ストラトス 36
・レインウェア:THE NORTH FACE RAINTEX Plasma
・登山靴:ザンバラン フジヤマNW GT
・ツェルト:finetrack ツェルト1、細引き4m*2本、ペグ8本
・トレッキングポール:Helinox Passportシリーズ FL-120
・地図:山と高原地図「31 富士山」(アプリ)、国土地理院2万5千分1地形図(紙)
・ヘルメット:BlackDiamond ハーフドーム トロピック S/M:48~57cm
・時計:SUUNTO Vector Khaki
・カメラ:EOS Kiss X7SONY Cyber-shot RX100M3SONY AS100V
・レンズ:Tamron 16-300mm F3.5-6.3 DiII
・三脚:SLIK SPRINT PROⅡ GMN、自作マルチポット
・調理道具:trangia メスティン TR-210PRIMUS ウルトラ・スパイダーストーブMSR ヒートリフレクターウィンドスクリーンsnow peak チタンシングルマグ 300 フォールディングハンドルPRIMS GAS CARTRIDGE IP-110nalgene 250mlEsbit ポケットストーブVARGO アルミニウム ウインドスクリーンsnow peak ワッパー武器 SCT-001snow peak トレックチタンプレート STW002TUNIFLAME コーヒーバネットcute、固形燃料(25g*2)、トング、調味料入れ、木製トレー他
・水:Platypus ビッグジップLP 2.0Lnalgene ナルゲン 広口 1.0L Tritan(計3200ml=水1000ml+スポーツ飲料2200ml/残計1100ml)
・食料:お昼ごはん用食材、行動食、予備食
・その他:ゲイター、docomo GALAXY S4 SC-04E、エマージェンシーセット、ヘッドランプ、カメラ用バッテリ(消費バッテリS1)、スマホ用バッテリなど
今日の装備

ザック合計重量:約12kg

予定

4:30に五合目を出発し、登り始めてすぐくらいにご来光。12時半頃に山頂到着。17時~遅くとも18時に下山予定です。遅くなった時に備え、当然ヘッドランプは持っていきます。

お昼は山パスタの予定ですが、山頂の天候はあまりよくない予想なので、火が使えない場合に備えておにぎりなども持ちました。

登りは体力勝負、下りの体力も計算しつつ無理だと思ったら引き返そうと思います。

御殿場口新五合目-次郎坊

朝4時過ぎに登山口駐車場に到着しました。一般車両は第2,3駐車場になりますが、第2駐車場はほぼ満車状態のため、第3駐車場にとめました。四大登山道の中ではもっともマイナーな御殿場ですが、それでもこんなにたくさんの人がこの過酷な登山道から登るということに驚きます。

御殿場口五合目にはMT.FUJI TRAIL STATIONというスペースがあります。帰りに時間があったら寄ってみます。

Mt.FUJI TRAIL STATION

富士山の眺めもいい五合目のトイレ。

御殿場口五合目トイレ

風がややあり、山頂に雲がかかっているのが気がかりですが、取りも直さず出発です!

御殿場口出発!

登り始めてすぐに東の空が赤く染まり始めました。丹沢の方から日が登るようです。

赤く染まる丹沢の空

東の空を眺めつつ、写真を撮りながら歩きます。

大石茶屋まで来ました。富士山も赤くなってきました。

大石茶屋と染まる富士

ちょうどここでご来光待ちの人たちが何人かいました。せっかくですから自分もカメラを構えます。

蛭ヶ岳の右側から日が登ってきました。鬼ヶ岩ノ頭あたりではないでしょうか。

鬼ヶ岩ノ頭あたりから登る日

いつまでも眺めていたい光景ですが、あんまりのんびりしていられないので先に進みます。

と、前を向いたら二ツ塚も赤くなっています。8月になれば赤富士+赤二ツ塚+フジアザミなんてのも撮れそうですね。

赤二ツ塚

丹沢方面をもう一度みてみると、、、雲海が輝いています!

丹沢と輝く雲海

たなびく雲もキレイ、、

たなびく雲

こっちは大蛇の口のような雲海です。

大蛇の口のような雲海

海が荒れ高波がしぶきをあげています!その後ろには檜洞丸でしょうか?

檜洞丸と荒れる雲海

こうやって写真を撮っている間にどんどん抜かされていきます^^;まぁ、今日は長丁場なのであんまり気にせずマイペースで行きます。

目の前には青空が広がっています。

御殿場登山道と青空

このあたりにもフジアザミ。まだつぼみもつけていないようでした。

フジアザミと二ツ塚

1時間以上歩いてようやく次郎坊まで来ました。山頂の雲が増えてきて笠雲がかぶさっているようです。

次郎坊

おにぎりを1つ食べてエネルギーを補給します。富士登山はまだはじまったばかりです。

次郎坊-新六合目

次郎坊から少し歩くとようやく標高2,000メートルの道標がありました。

標高2000M

標高2,000メートルということは、須走登山口と同じ標高です。あっちから登っていたらこれから出発ってことです。なんかもう汗かいてるんですけど、、、^^;

そして見上げれば山頂の雲がどんどん増殖しているようです。あの雲の中は間違いなく雨でしょう。

雲に覆われる山頂

山頂に着くまでにはまだ数時間かかるので、それまでに雲が取れてくれるといいのですが、、

このあたりはときどきブル道と交差する以外目印になるようなものものなく単調な登山道が続きます。もくもくと歩く以外にありません。

次郎坊から2時間ほど歩きようやく新六合目に到着。標高は2,590M。

新六合目

営業していない小屋があり、少し休憩します。出発から3時間以上たっていますが、いまだ新六合目、、、

新六合目-七合目

新六合目からまた少し登ると今度は道標のみの六合目。標高2,630M、山頂まで3.7kmとあります。

六合目の道標

宝永山との分岐にもなっています。

宝永山との分岐の道標

ゆるやかな登りをひたすら歩き続けます。

標高3,000Mです。

標高3000Mの道標

登山口の標高が1,450Mですからすでに1,550メートルあがってきたことになります。普通ならそろそろ山頂についてもおかしくないですよね^^;

なのに、、、山頂まではまだ700メートルもあります。このあたりでちょっと後悔しはじめます、、、あーあぁー、須走にしておけばもうすぐ山頂だったたのになぁ、、、なんで御殿場にしちゃったんだろう、、、疲れから目的を見失いモチベーションが低下、、、;;

本当の富士登山は3,000メートルを越えてから。ここから肉体的にも精神的にもどんどんキツくなっていきます。

七合目に到着しました。標高は3,030メートルです。営業していない日の出館があります。

七合目

去年は悪天候のためここで撤退しました。今回は、今のところ青空がみえていますが、山頂にかぶっている雲が近づいています。

下界をのぞくと駿河湾でしょうか?海のようなものが見えています。

七合目からの景色

疲れがたまりはじめているので、ここで今日のスイーツを食べてリフッシュすることにしました。

今日はあんぱんを持ってきました。地元のパン屋「しゃんぴによん」さんのくるみあん平です^^

日本一のくるみあん平

これカルフォルニアウォールナッツコンテストでグランプリに輝いた超人気パンなんです!これで糖分補給バッチリ!

七合目-八合目

少し先にわらじ館があります。本日初めての営業小屋かな?ここにはなんとスイカとかどら焼きとか美味しそうなものがいろいろありました^^

わらじ館

更にすぐ先には七合五勺砂走館です。

七合五勺砂走館

このあたりからは宝永山がだいぶ下に見えます。

見下ろす宝永山

イワツメクサが咲いてました。今日はじめて花を撮った気がします^^

イワツメグサ

七合九勺。標高3,290M。山頂まであと1.5km。心境的にはまだ1.5キロもあんのかよ!です、、

七合九勺

八合目。標高3,400Mです。
八合目の道標

少し前からあたりがガスってきていましたが、このあたりで霧から雨に変わってきています。

登る人の中にはまだレインウェアを着ている人はいませんが、山頂から下りてくる人は8割くらいレインウェアを着ています。この先は間違いなく天候は悪くなる一方だと思うので、ここでレインウェアを着ることにしました。

八合目でレインウェア装着

八合目-頂上

八合目を過ぎると、予想通り雨が強くなり始めました。

ザックカバーも装着です。

八合目すぎでザックカバー装着

カメラもしまい、後は山頂まで登るだけ。

ですが、ここからが長かったのです、、、

雨も風もそれほど強くはありませんが、止むことはありませんでした。そして下っていく人の中に、登りで見かけた人がいることに気づくと地味に凹みます、、、

足は重くなり、呼吸は苦しくなる一方。

八合目が3,400Mですからまだ300メートルも登らなければなりません。高度計であと200メートル、あと100メートルと、それを励みにしながら歩きました。

しまいにはすれ違う人と挨拶を交わすのも億劫になってきて、、、休みたいけど休んだらもう歩きたくなるなぁと葛藤しつつ、やっとやっとの思いでコースタイム1時間10分のところを1時間25分かけ山頂にたどり着きました。

最後だけアクションカムを取り出して撮っておきました。ナナメってますが、、^^;

御殿場口山頂到着!

山頂は冷たい雨と風で長居無用といった感じでした。

御殿場口山頂

何もせずにすぐに下山しました。

下山:山頂-御殿場口新五合目

雨がやんだらどこかで山パスタできないかなぁと思いつつ歩きましたが、七合目まで止む気配なし。今日はもうだめだなと思い、残りのおにぎりやらを食べてしまいました。

七合目から砂走りを下山します。最初は調子が出ず普通にすべりながら歩いていましたが、だんだん走リ方を思い出します。

そしていつの間にか雨は止み、青空も見えてきました。

御殿場下山道と宝永山

この空が山頂でも見えていればなぁ、、、と思い振り返ってみると山頂は分厚い雲の中。思わず苦笑いですw

下山道から見上げる山頂

あとはひたすら砂を蹴りながら走るのみ。

まだ日のある17時少し前に五合目に戻ってきました。

いやぁ、御殿場ルートはやっぱり長かったです。とてもとても疲れはてました、、、。

ちなみに五合目には洗い場があります。

五合目の洗い場

砂走で汚れた登山靴やらゲイターなんかを洗うことができ、これがなかなかありがたいです。

そして富士山保全協力金(1,000円)を収めてきました。

富士山保全協力金支払い

Mt.FUJI TRAIL STATIONの中にあります。

協力金を払うとこんなものがもらえます。

協力金の支払でもらえるもの

ソライロノート

御殿場ルートはやっぱりキツかったです(^^;)

もう少ししっかり歩けるかなぁと思っていたのですが、、八合目を過ぎてからはもうバテバテで重たい足を引きずりながらやっとの思いで山頂にたどり着きました。まさにこういう余裕のない登り方はよくない!という典型です。自分の体力に見合っていない登山となり・・・反省です。

歩いていて感じたのは走っている人の多さです。富士登山駅伝や富士登山競走の練習の人たちでしょうか。登山者の1/4くらいはトレランの方だったように思います。

ちなみにヘルメット装着率は1割にも満たないのではないでしょうか。下山時の宝永山との分岐あたりで、小さな子が自分をみてニコニコしているのでなんだろう??と思ったらお揃いのヘルメットをかぶっていました。自分と同じヘルメットのおっさんをみつけてうれしかったのでしょう^^

とにもかくにも、これでようやく静岡側の3つのメイン登山道から富士山を登ったことになります。富士山の麓に住む静岡県民としてだけではなく、御殿場登山口から1時間ちょっとのところに住んでいながらその登山道から富士山に登ったことがないというのはやっぱりちょっと恥ずかしい気がしていたので、少しだけ肩の荷が下りたような気持ちです^^

しかしながら、今回は達成感よりもむしろ敗北感、挫折感の方が強い登山になってしまいました。こんなにバテてしまったのは久しぶり。こういう山の登り方にならないよう登る山を選ばないといけないのですが。このくらいでバテているようではアルプスの縦走とか無理だろうなぁと、、、そういう意味でも挫折感いっぱいの富士登山でした、、、

いつかまた再挑戦したいところですが、村山登山道、須山登山道などまだまだ未踏の登山ルートもありますので、今後はそっちの方も視野に入れていきたいかなぁ。そしてしばらくは御殿場ルートは歩きたくないというのが本音です^^;

2014年の御殿場登山道からの富士登山はこちら。

山行記録

今回の富士登山の目的は、はじめての御殿場登山道からの富士登山と北岳登山に向けたトレーニングです。 御殿場登山道はプリンスルートを下山に使うことはよくあります。また1度だけ下山道を五合目まで下りてきたこともありましたが、登山道[…]

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