2014年も富士山に登ってきました。
去年は天の川と御来光目的の宙色の富士登山でしたが、今回は星空も御来光もやめて朝出発の普通の日帰り登山にしました。
登山口はどちらかと言えばマイナーな須走口を選びました。
なぜ須走口なのか?
富士登山と言えば、吉田口が一番メジャーです。(ちなみに僕は吉田口からは登ったことがありません)平成25年のデータで約18万人の登山者が吉田口から登っています。
静岡側で一番メジャーなのは富士宮口でしょう。こちらは約7万6千人の登山者が利用しています。
須走登山道の特徴としては、五合目を出発すると最初に樹林帯の中をしばらく歩く。これは他の登山道ではほとんど味わえない。そして本8合目で吉田登山道と合流する。下山道は砂走りできる区間が非常に長い。ここで走る体力が残っていればあっという間に下山できてしまう。
もう一つ須走登山道のメリットしては今のところ平日はマイカー規制がないことである。今後はどうなるかわからないが、平日に登る場合には非常にありがたい。
でも一番の理由は、須走口が一番シンプルに富士登山を楽しめるんじゃないかと思ったからです。
登山情報
【日時】2014年7月18日
【天気】くもり
【目的地】富士山
【駐車場】須走口駐車場
マイカー規制が始まる週末の金曜日。この日のお昼の12時から規制されます。12時までに登り口の手前を通ってしまえば規制の対象にはなりません。もちろん下山時は一切規制されません。朝4時15分くらいに駐車場に到着しましたが、第二駐車場には数台~10台の空きがありました。第三駐車場はどうなっているかみませんでした。路駐の車も十数台ありました。
参考:静岡県/富士山マイカー規制
【トイレ】登山口、各山小屋等にあり(有料、200円くらい)
【コースタイム】5:07須走口五合目-6:09六合目-6:42本六合目-7:36七合目7:46-8:16本七合目-8:38八合目-9:02本八合目9:11-9:44九合目-10:05富士山頂11:15-13:35須走口五合目
1.五合目~六合目
5:07頃標高約2000メートル、天気は曇り、須走口五合目出発です。
今日は天気の回復をあまり期待できません。できればお昼前くらいに山頂にたどり着いて、富士山頂では山パスタの検証(標高の影響がどのくらいあるか)をして帰ってこようと思います。
帰りは約3時間。遅くとも4時にはこの五合目に戻ってきたいと思います。
五合目は標高がちょうど2000メートルです。つまり標高差約1700メートル・・・((;゚Д゚))といってもこの登山道は比較的登りやすいと思ってます。
五合目は売店が並んでいます。売店だけかと思っていたら宿泊もできるみたいですね。
小富士遊歩道入口があります。まだ歩いたことがないですが、ちょっと散歩してみるのも楽しそうです。
古御岳神社。
最初は樹林帯の登山道が続きます。吉田口や富士宮口とはちょっと違った趣です。
しばらくするとダケカンバの樹林帯になります。
この日、オンタデの花を何度もみました。
これはシロバナヘビイチゴ。
2.六合目~本六合目
6:09、六合目標高2450メートルに到着。長田山荘を通過。
標準タイム1時間40分くらいのところ。1時間5分くらいでした。休憩は取らずに通過します。
シロバナヘビイチゴが群生していました。
大きな残雪あり。日陰になっているのでなかなか解けないかもしれません。まだ標高2500メートルくらい。
開けているところから雲海と山中湖が見えます。今日は曇っていますが、雲海が素晴らしいです^^
山小屋に近づいてくると、山小屋の自家発電機の音が聞こえてきます。これが目安(耳安?)になります。
少し冷えてきたので、本六合目でレインウェアの上を装着。
標準より早く歩けているのですが、少し右膝に違和感があり心配です。
3.本六合目~七合目
6:42、本六合目到着。標高2700メートルです。
瀬戸館のメニューはこんな感じ。
張り紙。
見上げれば富士。
少し登ると小屋を見降ろせます。
フジハタザオはいたるところに。でも花が完全に開いていない感じでした。花が開く時間帯とかあるのかな?
オンタデ。
イワツメグサ。これはここでしかみなかった。
廿六夜碑。たくさんの鈴です。
下界は西の方にも雲海が広がっています。
そして七合目が近づき、風が強くなってきました。
4.七合目~本七合目
7:36に七合目到着しました。標高3090メートル。ようやく3000メートルを超えました。
ここには太陽館という山小屋があります。
10分ほど休憩しました。
太陽館メニューいろいろ。
太陽館休憩案内。
目を下に落とせばかわいらしいイワヒゲが。
5.本七合目~八合目
8:16本七合目到着。七合目の次は本七合目。知らないとがっくりしますよねwなんだよ本ってw
8:19本七合目通過。
遭難者慰霊碑。
ブルドーザー道。
吉田口との合流地点を過ぎるとすぐに八合目です。
6.八合目~本八合目
8:38八合目到着。八合目には江戸屋という山小屋がありました。
それにしても富士山は外国人の方が多いです。
単独、2人組、グループ、家族連れを問わず外国人の方が目立ちました。この日は特にたくさんの欧米人の方とすれ違いました。
この八合目でも家族連れの欧米人が休んでました。
ブルドーザーとすれ違い。登山道をブルドーザーが走る異様な光景です。
ほんの一部ですが、登山道とブルドーザー道が一緒になっているようです。ブルドーザーを避けるため登山道の端ぎりぎりまに立たなければなりません。滑落して死ぬような場所ではないとは言え、一歩間違えれば事故も起こりうるかもしれません。ちょっと怖いです。
7.本八合目~九合目
9:02本八合目到着です。標高は3400メートルになりました。
富士山ホテル、上江戸屋、トモエ館の山小屋があります。
なんか自衛隊っぽい迷彩服を着た人たちがたくさんいます。どうやら防衛大学の富士登山訓練のようです。
少し休憩し9:11出発。
斜面をみるとガスが吹き上げてくるのがわかります。
この後は迷彩服についていきます。
9:22。9合目かと思ったら八号五勺。やけに早いと思ったよ・・・標高は3450メートル。
上は霧の中です。この分だと山頂は視界ゼロの真っ白けかもしれません・・・
そしてかすかに頭が痛いです。おそらく高山病の症状かと思いますが、これ以上はひどくなりませんでした。
8.九合目~山頂
9:44、九合目到着。標高3600メートルです。
九合目には神社がありました。迎久須志神社、むかえくすしじんじゃと読むようです。さっきの鳥居はこの神社のかぁ
このあたり、ぜいぜいいいなが登ってます。
地図によるとあと35分で山頂のようです。最後のひと踏ん張り!
ここまであんまり人には抜かれなかったのですが、ここに来て後ろから来た外人さんに抜かれました。ゆっくりゆっくり小股で歩いていて全く息が切れていませんでした。ああいう歩き方を見習ったほうがいいんでしょうねぇ。
これだけ息が切れてしまうのはオーバーペースなのでしょう・・・
トレランぽい外人にまた抜かれました。薄着だなぁ、寒くないのかなぁw
鳥居です!山頂はすぐそこです!
9.山頂~五合目
10:05山頂到着!迷彩服さんたちが記念撮影してるw
今日は天候も悪いのでお鉢回りも剣ヶ峰もやめました。
なんとか風の弱いところを探して山パスタの実験だけはやりました。これは別記事にします。
11:15下山開始。
須走下山道は砂走りができるところが多いので走る体力が残っていれば比較的楽に降りられます。
僕は走っては歩き、走っては歩きを繰り返して下りました。
9.下山道の雪渓2.jpg
途中の雪渓です。
特に何事も無く順調に下山していたのですが、事件が起きました!
7合目の手前のところで迷彩服の方々の列を追い抜こうとスピードを少し上げたところ、ちょっとだけ足をすべらせました。軽く転んだだけで全然なんでもなかったのですが、カメラを落としてしまったんです。
カメラ本体は無事でしたが・・・
レンズの縁のフレーム(?)のところがかけてしまいました。自分はレンズ保護フィルターのたぐいはあんまり好きじゃないのでつけてないのですが、それが仇となってしまった気がします。
一応この状態でも写真を撮ることは出来るのですが、ズームリングがものすごく硬くなってしまいました・・・orz
SIGMA17-50F2.8のレンズは最近常用していていたので非常に痛いです。
修理に出してきます・・・。
その後も迷彩服の人たちと追いかけっこをしながら13:35に五合目にたどり着きました。
五合目ではなんと鹿さんたちが出迎えてくれましたよ^^
そして五合目名物きのこ茶を飲みました。無料でいただけるんです。
これがホントに疲れた体にしみるぅ~。いつもいただいてるんでたまには何か買わないとって思ってたのに、またスルーしてきちゃった。。
ちょっとだけ右膝に痛みがありましたが、思ったよりも早く帰ってくることが出来てよかったです。
ソライロノート
たとえ晴れていなくても、ご来光がなくても、満点の星空が見れなくても、やっぱり富士山はいい!
富士登山はつまらないと言われる方も多いみたいです。
僕も登山とか全然やってない頃にはじめて富士山に登った時は、あんまり大変だったので「二度と登るか!」って思いました。
それが翌年になるのと辛さを忘れてしまったのか、次はいつ登ろう?どこから登ろう?と富士登山を計画していました^^それ以来毎年登ってます。一種の自己確認みたいなものかもしれません。
そして富士登山の不思議な魅力に取り憑かれてしまったのかも^^
今年できればもう1回登りたいなぁと思っています。