本記事は前回の祝・世界文化遺産登録!富士山に登る2013【宙色の登山編】の続きになります。
午前2時12分に到着です。見える範囲では人は数人しかいません。
ご来光までは約2時間半。こんな時間に登ってきたのにはもちろん目的があります。
それは剣が峰の標柱と天の川を写真に収めるためです。そのために月のない夜を選びました。
9合目で撮った天の川を日本最高地点の剣が峰の標柱と絡めて撮る。そのために登山中の写真撮影は、それほど時間をかけずに登ってきました。
まずは浅間大社あたりで何枚か撮ろうかとも思ったのですが、雲が出てきたため星があまりみえません。これはよくない兆候です。
とりいそぎ剣ヶ峰に移動を開始しました。
さすがにこの時間にお八回りをしている人は見当たりません。誰もいない富士山頂を移動するのも怖いものですが、写真を撮り始めるとそんなことを忘れてしまいます。1枚撮ってすぐ移動です。
天の川。雲がかかってきてますがまだちゃんと見えてます。剣ヶ峰に急ぎます。
剣ヶ峰直前の坂がとても滑って登りにくいです。やはりトレッキングポールがあれば・・・
体力的にも結構来ていたので、はぁはぁしながら何とか登りました。
剣ヶ峰
到着してすぐ、まずは一枚パシャリ。ん、天の川どこいった?辺りを見回してみても肉眼ではよく見えません。
今まで撮ってきた天の川と同じ方向に向けているつもりですが、写っていませんねぇ
まぁ狙いは反対側です。天の川は孤を描いて反対側まで来ているはずです。そちら側と剣が峰の標柱を絡めるのが最初からの狙いです。
で、反対側から撮ってみたのですが、雲がだいぶ出てきてしまいました。天の川がどこにあるのか全くわかりません。こうなると慌てても仕方がないので、しばらく待ってみましょう。
剣ヶ峰には私が到着した時点で、外国人の方が3人いました。
その中の日本語が話せる女性に、ご来光を見るにはどこが一番いいかと聞かれました。
この質問難しいですよね。
僕はいつもなら吉田、須走登山道の方まで回って大日岳のあたりからご来光を眺めます。おそらくもっとも人が集まるのはこの場所でしょう。前に遮るものは何もなく雲海から昇る太陽が見れます。
もうひとつの場所は、やはり剣が峰でしょう。富士山でもっとも高い場所、すなわちそれは日本で一番高いか場所からのご来光。目線を下げれば雪の残った迫力のある火口が見え、前をみれば大日岳、伊豆岳、成就岳があり、その向こうに雲海が見えます。そこから見るご来光も格別でしょう。
どこが一番か、それは人それぞれ違います。でも日本で一番高い場所から見るか、一番太陽に近い側で見るか自分が好きな方にすればいいと思うよと答えておきました。
そうこうしているうちに雲が少し薄くなってきましたが、すでに明るくなり始めています。
残念ではありますが、天の川を背景にした剣ヶ峰標柱は今回はあきらめました。
さて、あとはご来光です。今回はこのまま剣が峰でご来光をみようと思います。しばらく防寒着を着込んで休むことにしました。その間にだんだんと人も増えてきます。
ご来光
ご来光30分前、少し雲が多いです。どうなるでしょう。
この日は中国の観光客のた方がたくさんいらっしゃいました。大きな声で何度も何度も掛け声を掛けて写真を撮っていらっしゃいましたが、ご来光の前に、剣が峰から去っていきました。どこでご来光を見るんだろう?
そんなことを考えていたら、気づいたら雲が焼けてきました!これはなかなかいい感じです。
しかし雲が多かったので、時間になっても太陽は綺麗な形では見えませんでした。
ご来光タイム終了後の剣ヶ峰の様子です。
さて、僕も浅間大社の方に移動して下山します。お鉢めぐりは今回はしません。
何やら聞こえてきた話によりますと、お鉢めぐりをしようとしていた団体が、雪が残っているのでやめましょうと話していました。
富士宮登山道も頂上近辺は7月8日に開通したばかりですからねぇ。確実にお鉢めぐりがしたい場合は、7月下旬以降を選んだほうがいいかもしれません。
影富士
移動途中で影富士が見れました。
このあと、山小屋付近でカップラーメンを食べ、腹ごしらえも完了したので下山します。
いつもなら御殿場登山道を使って下山しますが、今日はどうしようかなぁ
富士宮登山道は、上り下りが分かれていないので、時間によっては登りの登山者が多いのですれ違いが大変になりとても混雑します。
しかし、今日は平日のため富士宮登山道から上がってくる登山者はちらほらという程度です。
よし、登山道は混んでなさそうなので最短距離の富士宮登山道で下山しよう。
下山
雲海の上に雲。下界からだとわかりませんが、曇って重なってるんですね。
今日も富士山は登山日和です。
上から見下ろす宝永山。
この景色も撮り収めです。
富士宮登山道を下山に使ったのは何年ぶりかだったのですが、僕にとってはこの道非常に歩きにくかったです。
御殿場登山道のように砂走りができるほど柔らかくはありませんが、登山道が細かい砂利状の小石で覆われているので滑ります。
僕は2回尻餅をついて転んでしまいました。トレッキングポールを持ってこなかったことを激しく後悔しました。
今回のソライロポイント
今回のソライロポイントは3つ。
・剣が峰と天の川は撮れず、「またおいで」と富士山が言っているのでしょう。
・ご来光を見る一番の場所は人それぞれ。自分が見たい場所で見るのが一番です。
・富士登山にはトレッキングポールは持っていくべき。富士宮登山道はすべるのでトレッキングポールがないときは下山に使わないほうがいい。
8月にも時間があったら別の登山口から行ってみよう。
今回の「富士山に登る2013」シリーズは以下です。
富士山に登る2013【計画・準備編】
富士山に登る2013【宙色の富士登山編】