2泊3日新緑の奥多摩縦走(長沢背稜-酉谷山-雲取山-鷹ノ巣山) の3日目、最終日です。
3日目登山情報
【日程】2014年5月16日
【天気】晴れ
【ルート】雲取避難小屋-奥多摩小屋-七ツ石山-鷹ノ巣山-東日原
【コースタイム】7:00雲取避難小屋-7:45奥多摩小屋7:57-8:38七ツ石山-10:41鷹ノ巣避難小屋-11:22鷹ノ巣山-14:30東日原
【同行者】mikio skydog様(記事内ではM氏と記述)
3日目朝
今日は石尾根を縦走してそのまま日原に戻ります。石尾根を縦走といいつつ巻けるところは巻きますw体には疲労が蓄積しているのでサクサク歩くことはできませんが、3日間で一番楽な行程だと思うのでなんとかなるでしょう。一番心配なのは最後の最後、鷹ノ巣からの激坂下り。脚がもつかどうか・・・
実は夜中に何度か目を覚まし、外の様子をみにいきました。富士山が見えていれば何枚か撮っておこうと思いまして。しかし避難小屋のドアを開けても一面霧。霧の上からお月様の光は届いているのですが展望はありませんでした。
朝4時に起きました。気温は5度弱。
外に出てみると・・・富士山が見えていました!月齢16のお月様も一緒です。
朝飯前に小屋前や山頂で写真をバシャバシャ。
雲取山避難小屋に泊まる最大のメリットは、小屋を開けると富士山!そして小屋を出て1分で雲取山山頂にたどり着けることでしょう^^しばらくは山頂一人占めです!
独占禁止法に引っかかったようで公正取引委員会から派遣された数名が雲取山荘側から来てしまいました。
(チッ)
いえいえ舌打ちなんてしてませんよ。山はみんなのものですからね^^
冗談を言っているうちにお日様もだいぶ高くなりました。細かい雲が筋状になって面白いです。
木々の間からのぞくお日様。
飛竜と南アルプス、お月様の共演です。飛竜の右に北岳。鳳凰三山もうっすらと見えています。
南に目を向けると雲海が少し出ています。あれは奥多摩湖の辺りでしょうか?
写真を撮っていたらお腹がすいてきました。小屋に戻って朝食をとります。
小麦粉を持ってきていたので、チヂミっぽい何かを作ってみました。
これ3日間のごはんで唯一の失敗、全く美味しくありませんでした・・・が作ってしまったものは仕方ありません。一生懸命腹の中に入れ込みましたw
雲取山避難小屋~奥多摩小屋
パッキング完了。最終日出発です!
避難小屋からの富士山も撮り納めです。
富士山をみながら歩くのはやはり気持ちいいです!ついつい何度も立ち止まって写真を撮ってしまいます。
なんか雲が面白いことになってます。
奥多摩小屋付近から。
奥多摩小屋到着。水を補給します。
奥多摩小屋~七ツ石山
ヘリポート。今日は空が綺麗!3日間で最高のお天気です^^
ブナ坂まで来ました。
七ツ石山への登りです。登りになると急に体が拒否反応・・・お・も・いです^^;
七ツ石山~鷹ノ巣山
七ツ石山山頂からみた雲取山です。
この時間になるとだいぶ富士山も霞んできました。富士山の右手前のとんがった山は大菩薩嶺だと思います。
この後は尾根道と巻き道に分かれます。
困難な道と歩きやすい道があったら、あなたどちらを選びますか?人生の真理に通じる問い、かもしれません^^
というわけで巻いてきまーす。
高丸山も日陰名栗山もスルーしました。
のらりくらりと巻き道を歩くこと約2時間。ようやく鷹ノ巣避難小屋にたどり着きました。
鷹ノ巣山への登りです。本日最後の登りです。この山行最後の登りです。登る前にM氏より魔法の粉(アミノバイタル)をいただきました^^
鷹ノ巣山~東日原
アミノバイタルが効いている間に一気に登り山頂到着ですw
鷹ノ巣山でこれから長沢背稜を歩くという方がいらっしゃいました。自分たちとは反対のルートになります。軽そうなザックでしたので小屋泊まりなのでしょう。長沢背稜を歩くときはあのくらいのザックがいいのかもしれません。
山頂から峰谷の奥集落がみえます。こんなところにも人が住んでいるんですね。
さて、鷹ノ巣山からは激坂下りになります。これが最後の試練です。脚がもつかどうか・・・
のっけから滑り落ちそうな急勾配。ブナ林の新緑が美しいのですが、もはや景色を楽しむ余裕もあまりなく写真もあまり撮ってません。
急勾配の下りが延々と続きます。歩けども歩けどもなかなかたどり着きません。体のあちこちが痛いですが、特に足の裏が痛い。踏ん張りもきかなくなってきました。
と、ここで事件発生!!
大変です。
M氏がブナの木を根っこごとひっくり返してしまいました!
この写真で4個持ってきたデジ一のバッテリがちょうどなくなりましたw
巨大な稲村岩の横を通り、やっと沢沿いまできました。
己ノ戸橋を渡った少し先で林道に出ます。ついについにゴールです!
東日原の駐車場から見上げるとこんな感じで最後に歩いてきたところがみえます。
ソライロノート
3日間で一番楽な行程ですが、疲労の蓄積により体は重く最後はきつかったです。
お天気は3日間の中で最高の一日でした。早い時間は富士山も美しく、青い空と雲の変化がとても綺麗でした。
七ツ石山のあとの最後の登りだった鷹ノ巣山はドーピング(アミノバイタル)でなんとかしのぎましたが、最後の激坂下りはでは足裏が悲鳴を上げました。なんとかがんばれたのは引っ張っていただいたM氏のおかげだと思います。
長沢背稜総括ソライロポイント
今回の2泊3日長沢背稜縦走コースの総括したソライロポイントを4つ。
・長沢背稜はまさに東京の秘境だった。
手付かずの自然、山深い山容を歩く喜び。ただ歩いているだけで自分がとても山奥深くにいることを実感します。そして信じられないけどここ東京なんですよね(※正しくは東京と埼玉の県境)。
・人生初の避難小屋は2回とも貸し切りで超快適!
避難小屋は下手をすれば定員オーバーの人数ですし詰め状態になってしまうこともあるようですが、今回は天候のせいもあり、貸し切りで超快適な避難小屋生活を過ごさせていただきました。こんなことはめったにないでしょう。とてもラッキーでした。特に窓越しに石尾根の稜線と富士山が見える酉谷避難小屋は最高でした。
・自分の体力にあったパッキングを!
これは反省点ですが、今回のパッキングは少し重すぎました。2泊3日ということもあって食料をいろいろ欲張りすぎたせいもあります。久々のテント泊で体がなまっていたせいもあります。自分の体力を見極めた上で、どういう山行にしたいのか、自分の山行スタイルとの妥協点をうまくさがしてパッキングする必要があります。言葉では簡単ですがなかなか難しいです。次回に活かしていこうと思います。
・山は一期一会。
長沢背稜というコースは、僕のような初心者に毛が生えたレベルではなかなか手を出しにくいコースです。そして同じコースを歩くことは2度とないかもしれません。一生に一度かもしれない得難い経験を今回させていただきました。本山行にお誘いただいたM氏ことmikio skydog様にあらためて感謝の言葉を。ありがとうございました。
mikio skydog様のyoutubeチャンネルでは今回の山行動画も含め、たくさんのすばらしい動画が公開されています。ぜひご覧ください。