梅雨明け間もない7月末、南アルプスの仙丈ヶ岳と甲斐駒ケ岳に登ってきました。
本記事ではこの時のパッキングについてまとめておきます。
まず最初にお断りさせていただきますが、ULパッキングを目指す方々の参考になるような情報は一切ありませんのでご了承ください。
今回の仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳山行では長衛小屋をベース基地としてテントを張り仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳に1日ずつ登ることにしました。
そして余裕をもって仙丈ヶ岳に登る前日から長衛小屋でテン泊します。
1つには星の撮影をしたかったのと、同行していただいたmikio skydog様が初日に長衛小屋近辺を散策したいということでこのようになりました。2泊3日の滞在型山行です。
1日目:散策+星撮影
2日目:仙丈ヶ岳
3日目:甲斐駒ケ岳
長衛小屋は北沢峠のバス停から歩いて10分にあります。ということはテント装備を10分しか担ぐ必要がありません。仙丈、甲斐駒に登る際はサブザックに必要な物だけ詰めて登ることができるので、今回はパッキングの軽量化についてはあまり考えず、普段なら持っていなかいような食材も持ち込んでみました。
最終的にザックの重さは22kgぐらいでした。
食料
今回の山ごはんのテーマは2つあります。
1.メイン食材はパスタのみ(クスクスを含む)
2.山でスイーツを楽しむ。
細かいテーマもいろいろあるのですが、大きくはこの2つを念頭におき山ごはんレシピを考え食材を選びました。すでにブログに既出のものもありますが、新作のレシピもいくつかあります。
メイン食材
まずはメイン食材です。(※写真一番右はメイン食材ではないホットケーキミックスです)
・パスタ 0.9mm 100g(カッペリーニ)
・パスタ 1.4mm 100g(フェデリーニ)
・ペンネ 60g
・クスクス 240g(3食分)
・早ゆでクルル 30g
「夜、朝昼夜、朝昼」の6食+予備1食の7食を想定しています。パスタオンリーで米はありません。クスクスが米の代わりです。
ちなみにこれが1食分のクスクスです。
たったこれだけなんです!軽くてがさばらない山向き食材です^^
調味料
調味料です。今回調味料が多いです。でもレシピをしっかり考えたので余分な調味料はありません。
・黒胡椒
・コンソメ
・ガーリックパウダー
・粉チーズ
・オレガノ
・チリパウダー
・パプリカ
・コリアンダー
・クミン
・イタリアンパセリ
・オリーブオイル
・イカスミ
・自作ペペロンチーノの素
・スキムミルク
・レモン水
・はちみつ
・メープルシロップ
・ガムシロップ
・黒ゴマ
・粉寒天
・きな粉
・抹茶パウダー
・ケチャップ
・ソース
・卵パウダー
・めんつゆ
・乾燥ネギ海苔
生もの
生ものです。鶏ももに肉は冷凍して持っていきます。
・鶏もも肉 1切れ
・卵 2個
・ウインナー 6本
・ミニトマト
・玉ねぎ 1個
・にんじん 4cm
・自家製パンチェッタ 8cm
・しめじ 少々
・ナス 1/2個
・にんにく 1片
・きゅうりの千切り
・ドライトマト 2切れ
・ピーマン 1個
・ベビーリーフ
その他
その他いろいろ。
・ホットケーキミックス
・パン粉
・とろろ昆布
・インスタントめかぶスープ
・酢イカ(お菓子)
・乾燥ポルチーニ茸
・マッシュポテト
・乾燥ワカメ
・ポタージュスープ
・ピザ用チーズ
・味噌汁の素
・amino VITAL PRO 5袋
・インスタントコーヒー4袋
・スポーツ飲料粉末 4袋
・塩キャララメル
・ウイスキー 250ml(寝酒用)
・予備食材(ヨーカン、カロリーメイト、SOYJOY)
トレイルミックス
・バナナチップ
・レーズン
・うなぎボーン
・アーモンドフィッシュ
・ベビースター ラーメンおつまみ スパイシーチリ味
・柿の種
トレイルミックスにうなぎボーンはおすすめ。塩分、エネルギー補給的にもハイスペックです!
水
・nalgene ナルゲン 広口 1.0L Tritan(スポーツ飲料入り)
・プラティパス 2(2.5L)(空)
・100均ウォーターバッグ 1L(空)
クッカー類
・trangia メスティン TR-210
・PRIMUS ウルトラ・スパイダーストーブ
・Esbit アルミフライパン
・Esbit グリッパー
・Esbit ポケットストーブ
・SOTO パワーガス250
・UNIFLAME ミニロースター
・シリコンスチーマー(蓋なし)
・固形燃料 30g*2、25g*6
・ステンレス箸
・OPINEL#8
・まな板
・LEATHERMAN SQUIRT PS4 ブルー
・snow peak シェラカップ E-103
・スノーピーク チタンシングルマグ 300
・MSR ヒートリフレクターウィンドスクリーン
メインはメスティンとフライパン。この2つがあればなんでも出来ると思う。もしどちらか1つを選ぶならメスティンを選ぶ。理由はパスタを作るのが楽だから。
もちろんフライパンでもパスタはできるしフライパンのが向いているパスタもあるが、山で簡単にパスタを食べようと思ったらフタ付きの鍋がよい。
フライパンにもフタつきのものもあるし、フタを別に用意すればいいのだから、なかなかしっくりくるフタ付きのフライパンてないんですよねぇ。
僕がメインで使っているESBITのフライパンは外形が18.5cmある。これにダイソーとかで売っているフタを合わせているが、なかなかしっくりこない。
その点メスティンはいい。前に自分はフライパンでパスタを作ります!」ってやたらアピールしてくる人がいたけど(謎w)、僕はこのような理由でパスタを作る際はメスティンを使いたい。
燃料はガスト固形燃料。固形燃料はサブ的に使う。それと予備として。
アルコールストーブはストームクッカーを持っていないので今回も選外。(アルコールストーブを使うなら風対策が万全なストームクッカーと一緒に使いたい)
料理に凝るのであればホワイトガソリンもありだろうが、持っていないのでそのうち揃えてみたい。
撮影機材
・EOS Kiss X7
・TAMRON AF18-200mm F3.5-6.3
・Canon EF16-35mm F2.8L
・バッテリ 5個
・三脚(SLIK SPRINT PROⅡ GMN)
・水準器
・タイマーリモートコントローラー(TC-2001)
衣
・mont-bell U.L.ダウン ジャケット 上下
・レインウェア
・フリース
・着替え用Tシャツ
・着替え用パンツ
・タオル
・軍手
・スパッツ
・サンダル
住
・テント(スカイレッジ2.1)
・THERMAREST Z Lite Sol S
・銀マット
・モンベル寝袋ダウンハガー #5
・ブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
・枕
・ガベッジバッグ4L
・ゴミ袋 数枚
・LEDランタン
・ランタン用電池
・トイレットペーパー(1.5個)
・耳栓・アイマスク
寝袋は最初は#3にしようかとも思いました。
テント場は標高2000メートルの場所。下界と比べると約-12度。下界の最低気温が20度だとしても8度。25度なら13度。そう考えるとコンフォート温度が10度の#5で十分ではないかと。
標高2500メートルなら#3にしたと思います。
その他
・ザック(OSPREY ジーニス88)
・ザックカバー
・サブザック(SEA TO SUMMIT ウルトラシルDRYデイパック 20L)
・トレッキングポール
・SOTO ミニポップアップテーブル フィールドホッパー
・ヘッドライト
・ヘッドライト用電池
・電池予備(単4)
・ファーストエイドセット
・ポイズンリムーバー
・貼るカイロ
・スマホ
・時計
・大容量モバイルバッテリ
・充電用接続端子
・お金
・地図
・ウェットティッシュ
・方位磁石
・クマよけ鈴
・ボールペン
ザックの中身
ザックの中身です。ごちゃごちゃしていてわかりにくいですがこんなかんじです。
総重量:約22kg
特に食料と撮影機材については個別に測ってみました。
食材:2.9kg
トレイルミックス:0.4kg
水:1.3kg
クッカー類:2.0kg
撮影機材:3.1kg
増えた荷物
・テント
いつものトレックライズ1(約1.7kg)ではなくスカイレッジ2.1(約2.0kg)を使用。
・SOTOミニポップアップテーブル
山にこんなテーブルはいらない。こんなときしか出番がなさそうなミニテーブル。
・レンズ
交換レンズを1本持参。しかもいつもだったら絶対に選択しないやや重なレンズEOS EF16-35mmF2.8にしました。
・クッカー
ある料理のために、いつもならまず持っていかないユニフレームのミニロースターを持ちました。何に使ったのかは山ごはん編まで内緒です^^
・冷凍ものと保冷剤
冷凍ものをパッキングに入れることすらめったにしないのですが、今回は鶏もも肉を冷凍して持って行きました。そして10度以上になると液状化してしまうホイップクリームを持っていったために、この保冷剤代わりの冷凍鶏もも肉にプラスして普通の保冷剤を入れました。こういうのもたまにはいいんじゃないかなぁと。
・ポイズンリムーバー
増えたといっても重さは大したことありませんが、今回の山行に向けてはじめて買ってみました。
軽量化した荷物
・テント場用のサンダル
今まではかかともあってサンダルにしてはソールもしっかりしているものを使っていましたが今回は100均の軽いやつにしました。
・着替え
着替え用のアンダーウェアタイツ、靴下をやめました。まぁ着回せばいいかなと。
・酒
いつもは料理にも使える白ワインを700ml持っていくんだけど、今回は代わりにウイスキー250mlにしました。重さ的には軽くなっています。お酒は遠足の前日のように興奮して眠れないことがあるので寝酒用です。
今回はビールが飲みたくなったら小屋で買おうと思います。
ソライロノート
今回の南アルプス山行は「テント装備をバスから10分しか担がなくてもよい」「テント場をBC地としてサブザックだけで登山ができる」という点を大いに活かして、2日目、3日目は登山を思いっきり楽しむこと。テン場では山ごはんに凝ってみることに主眼を置いてパッキングをしてみました。
特に食事についてはいつもより念入りにレシピを検討して食材を選んでいます。
さてその結果どうなったでしょうか・・・続きをお楽しみに!
本山行の記事リストはこちらです。
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【パッキング編】(本記事)
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【星降る夜編】
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【花盛りの女王 仙丈ヶ岳編】
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【猛々しい貴公子 甲斐駒ケ岳編】
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【山パスタ編】
・南アルプス仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳【山スイーツ編】