登山用ヘッドランプに求めるものは何でしょうか?
一番は「明るさと照射時間」なのではないかと思います。
僕は今までとても安いヘッドランプを使い倒してきましたが、やっぱり暗いしすぐに電池が切れてしまい、とても使い勝手が悪くそろそろ買い替えどきだなぁと、、今年の夏前くらいからヘッドランプを物色していました。
僕がヘッドランプに求めるのは「明るさと照射時間」にプラスして「USB充電できる」ことです。
USB充電は、モバイルバッテリから簡単に充電出来てほしいからです。縦走時の電源はモバイルバッテリ1本に統一したかったからです。
道具によって単4、単3電池を用意しておくのって結構面倒じゃないでしょうか?山行に向けてすべての予備エネループ電池を充電してとか、、、
USB充電なら本体の充電と予備モバイルバッテリ1つの充電のみで済ぬのでいいかなぁと。
で、USB充電できるヘッデンを探していたところ「PETZL ティカ R+」を知りました。
他にもUSB充電ができ、防水性能も高いBLACK DIAMOND リボルト(Amazon)あたりが候補にあがったのですが、明るさの自動調整ができるという点に惹かれて「ティカR+」を購入しました。
「PETZL ティカ R+」のソライロポイント
6月に「PETZL ティカ R+」を購入し、9月の雲ノ平山行にて5日間使用しました。ティカR+の特徴及び使用感につてい述べてみたいと思います。
明るさと照射時間
スペック上の明るさと照射時間はこんな感じです。
光量:7 ~ 170 ルーメン
照射距離:2 ~ 65 m
照射時間:3.5h~12h(※調整可能)
明るさ、照射性能は十分だと思います。
照射時間は照射レベルの設定によって変わります。雲ノ平の縦走では12h持つモードで使用し、5日目でバッテリ残量が66%を下回りました。
数日の縦走で早朝のみの使用であれば問題ないでしょう。それ以上使用する場合は、予備バッテリやモバイルバッテリからの充電などによる電源確保が重要になります。
USB充電ができる
ティカ R+はUSB充電ができるリチウムイオンリチャージャブルバッテリーを使用しています。
容量は1800mAh。
写真はバッテリを本体から取り外したものです。Micro BのUSBポートが付いていてバッテリ単体でも充電できます。本体に装着しながらの充電も可能ですが、明かりをつけながら充電することは出来ない点は注意が必要です。
リアクティブライティング機能
こいつの最大の特徴はリアクティブライティングと呼ばれる「明るさの自動調整機能」です。
状況に合わせて照射する光の強さ、照射距離が調整されるのです。
この機能の最大の利点は、スイッチ操作を最小限にしてくれるので、通常、スイッチON/OFF以外にスイッチ操作をしなくて済みます。
歩きながら場面場面に応じて明るさのレベルを切り替える必要がありません。
そんなことは元々しない、同じ光量でずっと歩くという方ももしかしたら多いかもしれませんが、自分はしょっちゅうレベルを切り替えたい派なので、それが自動で調整されるのはありがたいです。
コンスタント(光量固定)モード
コンスタントモードでは固定の光量が持続します。時間の経過とともに光量が落ちていくタイプのヘッドランプが多いと思いますが、ティカR+はバッテリーの残量がわずかになるまで光の強さが保たれるのが特徴です。
ソフトによるカスタマイズ
なんと無料のソフトを使って照射時間のカスタマイズも出来るんです!
これは画期的じゃないでしょうか!?(いや、他のメーカーのヘッドランプにそういうソフトがあるのかどうかを知らないのですが、、、)
メーカーが無料で配布している「OS by Petzl」というソフトウェアを使い、ティカR+とパソコンをUSBで接続すると、照射性能と照射時間のカスタマイズができるんです。
ティカR+は側面のスイッチにより照射レベルを低、中、高の3段階に切り替えることができるのですが、この低、中、高の状態をソフトウェアで設定できるのです。
ソフトの画面キャプチャーはこんな感じです。
上記に照射時間3.5h-12hと書きましたが、カスタマイズ次第では24時間に延ばすことも出来ます(当然光量は落ちます)。
かゆいところに手が届くとはまさにこのこと!なかなかよい機能だと思います。
バッテリ残量のインジゲーター表示
バッテリ残量がインジゲータ表示されます。3段階になっているので、気づいたらバッテリがほとんどなくなっていたなどという状態を防いでくれます。
上記は緑なので66%~100%を表します。66%を切るとオレンジになります。33%を切ると赤色になります。ギリギリの状態になると赤色で点滅します。
これもとても役に立つ機能です。
防水性能
スペックには「IP X4(全天候型)」とあります。
IP X4(全天候型)ってどういうこと?という方もいらっしゃるかもしれませんが、これは生活防水レベルと考えたほうがいいでしょう。
土砂降りの雨の中で使用する場合は濡れないようにビニールをかぶせる等の対策が必要かと思います。
参考)3分で分かる、「防水機能」の基礎知識 – 日経トレンディネット
オプション
別売りの乾電池アダプタを用意すれば乾電池も使用できます。交換用バッテリーも別売りであります。予備として用意しておいた方がいいでしょう。
値段
一番のデメリットは高価なことだと思います^^;値段は多少変動すると思いますが、10,000~12,000円くらいです。
<製品情報>
TIKKA R+, TIKKA RXP
ソライロノート
長期縦走で使用してみて感触としては、まず明るさは問題なし。自動調整機能はとても便利です。ヘッデンの操作はスイッチの付けるときと切るときしかしませんでした。
バッテリ性能は今回は諸事情により、不安がつきましといましたが(^^;)、、(詳細は雲ノ平山行をご参照ください)、雲ノ平山行ではフル充電後の5日目ではじめて66%を切ったこと考えると、スペック通りの性能をクリアしているのではないかと思います。
USB充電できるヘッドランプ&自動調整機能が欲しい!という方にはオススメです!