Esbitのポケットストーブとtrangiaのメスティンでパスタを作る。燃料は固形燃料を使用。
次の山行は美味しさよりも手軽さ、効率、重量、コンパクト性等を考えてシンプルなこの組み合わせで行きます。
メスティンを使用したパスタというのは、試したことのある方もいるでしょう。かなめは水の量。
茹で汁がちょうどなくなるように茹でたいところですが、今回試したかったのはいかに少ない量の水でパスタを茹でるかという点である。
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ヒントはAmazonのレビュー欄
Amazonのメスティンのレビュ欄に以下のような記述がある。
スパゲッティ100gに対し、水「 220 cc 」です! メスティンに 220 cc の水を入れて沸騰させ、塩少々を加えます。2つ折スパゲッティを加え、沸騰が持続できる程度の弱火でゆでます。麺が湯を吸って、湯はほとんど残っていません。メスティンに残った湯量の測定結果はわずか26g。これ以上、水量を減らすのは難しそうです。(出典:Amazon)
より効率よくパスタを茹でて、この水の量をもっと減らせないだろうか?
そこで考えてみた。水からパスタを茹でたらどうだろう。
何が変わるかというと、水に使っている間にパスタは水分を吸います。だからお湯が沸騰したときにはすでにパスタが少し柔らかくなっています。
ということは沸騰してからアルデンテになるまでの時間が短縮されるはず。沸騰している時間が短縮するということは蒸発する水分の量も減ります。
つまり、その分水の量をを少なくできるのではと考えました。
ただし味は多少落ちるかもしれない。
家でパスタを作るたびにポケットストーブとメスティンを使い、2週間くらいかけ実験を行ってみた。
共通条件
パスタ 100g(ディチェコのフェデリーニ 規程茹で時間は6分)
塩 少々(1g)
トランギア メスティン TR-210
エスビットポケットストーブ
固形燃料(100均) 1個
基準データ
Amazonレビューにあった条件で測定し、これを比較対象とする。
条件:お湯を沸かしてからパスタを入れる。
水:220cc
結果は以下のとおり。
沸騰時間:5分
アルデンテ時間:約10分20秒
残茹で汁:約20cc
※アルデンテになるのに実質5分20秒掛かっている。
実験パターン
条件:水にパスタを入れる。
パターン1:水210cc
パターン2:水200cc
パターン3:水180cc
パターン1の結果
沸騰時間:4分45秒
アルデンテ時間:10分10秒
残茹で汁:茹で汁30cc
パターン2の結果
沸騰時間:4分40秒
アルデンテ時間:10分05秒
残茹で汁:5cc
パターン3の結果
沸騰時間:4分半
アルデンテ時間:10分00秒
残茹で汁:なし
考察
考察の前に言い訳。比較のために水にパスタを入れるで水220ccをやるべきだったかもしれない。
ただし、この場合はあきらかに茹で汁が多く残ることが予想されるため飛ばしました。
推測値も含めるとこういう感じになる。
湯220cc:10分20秒/20cc
水220cc:10分15秒/50cc(推測値)
水210cc:10分10秒/30cc
水200cc:10分05秒/5cc
水180cc:10分00秒/0cc
茹で汁が0ccになるのはやり過ぎである。
上記からすると、茹で汁を残さなくていいのであれば水200ccがベストと思われる。
しかし茹で汁をソースに使うパスタも多いので茹で汁が30-50ccくらい残ったほうが良い場合も多々あるだろう。そんな時は水210-220ccを選択すべきだろう。
調理器具
実験の妥当性について
アルデンテの判断は機会的に行うことができないため実験結果の正当性に若干の疑問が残る。もしかしたら上記はアルデンテの判断の不確性による誤差といえるかもしれない。
また、パスタの種類を変えた場合は上記の量はかわってくることが考えられる。
【追記】さらにいろんなパスタで試してみると、パスタの規程茹で時間、パスタの量によって最適な水の量は変わってくることがわかってきた。パスタの茹で時間が伸びると水の量も増やす必要がある。パスタの分量が増える場合も水の量を増やす必要があります。
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ソライロノート
今回の実験の成果をまとめる。
・パスタは水から茹でる。
・茹で時間は約10分(標高があがればもっとかかるだろう)
・水は200cc-220cc(茹で汁を残したい量により調整する)
次の奥多摩での山行でポケットストーブ&メスティンでパスタを実践してみます。
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