一般的には市販のチョコレートを溶かして成形し直したものを手づくりチョコレートと呼んでいますが、ホントの手作りチョコレートはカカオ豆から作るチョコレートでしょう!というわけでやってみました(≧∇≦)/
作るチョコレートの種類
チョコレートの中にカカオ豆、カカオバターが含まれている割合(=カカオ分)によって、チョコレートの滑らかさ、味、風味が変わってきます。今回は配分を変えて、3種類のチョコレートを作ってみました。
一般的には、カカオ分が高いほどカカオ本来の風味が強く、高級なチョコレートということになります。
①カカオ分75%のビターチョコレート
カカオ豆50%、カカオバター25%、砂糖25%
②カカオ分60%のミルクチョコレート
カカオ豆40%、カカオバター25%、砂糖20%、ミルク15%
③カカオ分70%のクーベルチュール・チョコレート
カカオ豆35%、カカオバター35%、砂糖30%
クーベルチュール・チョコレートは「カカオ分が35%以上で、カカオバターが31%以上含まれる」「カカオバター以外の代用油脂は5%まで」のチョコレートです。カカオバターの割合が高いため、脂肪分が多くなめらかな味わいのチョコレートになります。製菓用のチョコレートとして使われることが多いです。
④ホワイトチョコレート
カカオバター60%、砂糖20%、ミルク20%
※今回は作りませんでしたが参考例として。カカオ豆を使わずにカカオバターで作ります。
材料
すべての材料
- カカオ豆 250g
- カカオバター 170g
- 粉糖(コーンスターチなし) 150g
- スキムミルク 30g
それぞれのチョコレートごとの材料はこちら。
①カカオ分75%のビターチョコレート
- カカオ豆 100g
- カカオバター 50g
- 粉砂糖 50g
②カカオ分60%のミルクチョコレート
- カカオ豆 80g
- カカオバター 50g
- 粉砂糖 40g
- スキムミルク 30g
③カカオ分70%のクーベルチュール・チョコレート
- カカオ豆 70g
- カカオバター 70g
- 粉砂糖 60g
道具
- ペンチ
- ピンセット
- ミル
- すり鉢
- すりこぎ棒
- クッキング温度計
- チョコレートの型
作り方
1.オーブンでカカオ豆を120度で20分ローストします。
2.カカオ豆の皮を剥き、胚芽を取り除きます。
ペンチで皮を割ってから、手で剥きました。
胚芽はピンセットでつまむ。
皮と胚芽をとったカカオ豆。
取り出した胚芽たち。
3.ミルにかけて細かく粉砕します。
カカオ豆とミル
ミルで粉砕
※ミルにかけすぎるとカカオ豆から油分が出てきてドロドロとしてきます。そうなる前にやめておきます。
4.粉状になったカカオ豆をすり鉢に入れ、すりこぎ棒で3時間以上擦ります。
擦る
最初はサラサラしていたのが、だんだんと油分が出てきてベトベトしてきます。
すり鉢にくっついてしまうと擦ることができないのでスプーンで剥がします。
1時間くらいでこんな感じ。
ここでがんばればがんばるほど、なめらかなチョコレートに仕上がります。
5.50度のお湯ですり鉢ごと湯煎しながら、なめらかになるまで1時間以上擦ります。
6.目の細かいザルで濾します。
7.ペースト状になったカカオに粉糖を混ぜ合わせ、すり鉢でかき混ぜていきます。
ここからの分量は①②③によって変わってくるので注意。計量して必要な量だけすり鉢に戻す
粉糖
8.スキムミルクを混ぜ合わせ、すり鉢で混ぜていきます。
9.カカオバターを包丁で細かくし、湯煎しながら少しずつ混ぜて、なめらかになるまでかき混ぜます。
カカオバター
投入
カカオバターが入るとだいぶなめらかになります。
10.湯煎で調整しながら、50度→28度→32度となるようにテンパリングします。
50度
28度
32度
11.型に入れ冷蔵庫で3日以上熟成させます。
型入れ
トレイを型として使用
完成です!
クーベルチュール・チョコレートは板状にしました。
保存方法と保存期間
長期でなければ20度以下の常温で保存可。長期間保存したい場合は冷蔵で、1年くらいは問題ないかと思います。
夏の常温保存は厳しいかもしれませんが、寒い時期なら常温での保存性も高いので、アウトドアでの携帯食、非常食としても有能です。
ソライロノート
チョコレートをイチから作ってみたい!という思いからカカオ豆からチョコレートを作ってみました。
カカオ豆からチョコレートを作ってみた感想ですが、正直めちゃくちゃ疲れました、、、。すり鉢で3時間擦り続けるのもキツイですが、それよりももっときつかったのはカカオ豆の皮を剥く工程です。爪だけで剥けるものもありますが、なにか補助道具を使ったほうが少しは楽になります。
ただ、ペンチやキッチンバサミやくるみ割り器などを使ってみましたが、なかなか加減が難しいです。最後の方は少し慣れてきましたが、この作業が最も長くつらい作業でした。それだけ大変な思いをして出来上がったチョコレートは、感慨深いものがあります。
味は、さすが手づくりチョコレート!市販のチョコレートより美味しいぜ!という訳には残念んながらいきません。作る前からわかってはいましたが、やはり舌触りがザラザラしており、少し異物感があります。通常チョコレートは機会で何日間もぐるぐるかき混ぜなければならないのですが、これを3時間でやめてしまっているわけですから当然の結果と言えるでしょう。
ただまずいわけではありません。全然食べれます。味もちゃんとチョコレートになっていて、全然美味しく食べられます。
ザラザラがどうしても気になる場合は、お菓子に入れるいいです。普通にチョコレートを使うお菓子に使えるので、フォンダンショコラ、ガトーショコラ、ザッハトルテなどに使えます。お菓子に入れるとザラザラが全く気にならなく、市販のチョコレートと同等以上のポテンシャルを発揮してくれるのでおすすめです。
これを作ったのは去年のことで、このチョコレートを使ってクリスマスにクーベルチュール・ショコラ・シュトーレンを作ってみましたが、これがなかなか美味しかったです。やはりお菓子に使うというのはイケると思います。
というわけで、大変手間のかかるカカオ豆から作るチョコレートのご紹介でした。もう2度と作ることはないかもしれませんが、簡単にカカオ豆の皮を剥く斬新な方法がみつかったら、また作ってみたいと思います!w(‘ᴗ’)
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