※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
3月29日、お遍路8日目その2。
3つめの遍路ころがし太龍寺を越え、下山途中で昼飯を食べお腹もふくれた。次は二十二番札所平等寺を目指す。
8日目その1はこちら。
遍路ころがし太龍寺越え
二十二番札所平等寺へ
太龍寺までは元気だったが、やはり下りはきつかった。ザックを背負う肩も痛い。どこかで少し休憩したいと思っていたところにちょうどヘンロ小屋があった。
ヘンロ小屋案内。
ヘンロ小屋内。
宿泊不可。住宅地に近い場所にあるヘンロ小屋は大概宿泊不可の印象。
靴を脱いで足を休めていると自分と同じくらい大きなザックを背負った若いお遍路さんがやってきた。話をしてみるとやはりテントを背負った通しの野宿お遍路さんだった。
野宿お遍路さんに会うのは2日目に泊まったヘンロ小屋以来だろうか。遍路道を歩いていれば毎日数人くらいの歩きお遍路さんに出会う。そのほとんどが宿どまりのお遍路さんだ。同じ歩きお遍路として挨拶を交わし、ルートのことや今日はどこまで歩くかなどいろいろとお話したりする。同志のような気持ちだ。テント装備を背負った野宿お遍路さんに対しては、この気持が一層強くなる。同じ志を持った仲間意識が自然と生まれるのだ。
短い時間にいろいろ話した。特にこのお遍路さんも登山靴を履いていたが、聞いてみると足の裏の親指の付け根あたりを痛めていた。僕と全く同じだ。
歩きお遍路で足裏の豆のできやすいところはみな同じなのかも知れない。
左足の裏を絵にするとこんな感じ。赤いところが痛く、豆が出来やすい点で一致した。
平らな道で一生懸命歩こうとするとどうしてもつま先に力が入ってしまう。そうすると赤い部分が地面に擦れて豆になりやすいのではないかと推測する。
対策としては踏ん張って歩かない。靴紐は緩めに締めた方がいいと言っていた。特に平地はサンダルで歩くほうが楽なのだそうだ。
サンダル入手を真剣に考えた方がいいかもしれない。山登りの感覚で靴紐を締めると足を相当圧迫し痛みが増大していたことには少し前から感じていた。ここのところ緩めにしていたが、この野宿お遍路さんと話したら、同じことを言われていたのでこの考えは間違っていなかったようだ。この際もっと緩くしてみよう。
また少し山道のようなところに入る。大きなザックを背負った野宿お遍路さんはあっという間に見えなくなった。足が速い!w
大根峠と書いた道標があった。このあたり大根の産地らしい。
峠から下りてきたところに面白い形のヘンロ小屋。ここにも「大根(おおね)」とある。
いろんなヘンロ小屋があって面白い^^ヘンロ小屋大根内はこんな感じ。
ヘンロ小屋大根の天井。
田園風景の中の遍路道を歩く。
14時過ぎ、平等寺に到着。
平等寺仁王門。
平等寺自撮り。
平等寺本堂。
平等寺ご本尊。
本堂から山門まで続く五色の紐がすごい!
平等寺大師堂。
平等寺御朱印。
次の札所薬王寺までは約20キロ。距離のが少し長い海岸コースと距離は短いが起伏がある山コースに別れる。山コースといっても車道なのでアスファルト歩きになる。多少距離が長くても海岸コースをとろうと考えていた。
ヘンロ小屋でお会いした野宿お遍路さんがいらっしゃったので、どこまで歩く予定なのか聞いてみる。距離の短い山コースで今日中に薬王寺近くまで歩き寝場所を探すとのこと。あれだけの荷物を背負って今の時間(14:30くらい)から、まだ20キロ歩くとはすごい健脚!うらやましい体力だ^^
若い野宿お遍路さんとはここで別れた。自分の歩くペースを考えると恐らく二度と追いつくことはないのではないかと思われ、、、無事の結願を祈った。
寝床探し
今日の寝床のあては約6キロ先のヘンロ小屋か、その少し先の弥谷観音前休憩所の2つだ。休憩所の方はトイレもあるそうなのでこちらが第一候補。
コインランドリーを発見したが昨日洗濯したので今はいいか。
普段はコインランドリーなんて気にしないのだが、お遍路中は気になってしまう。いつか2周目をするかもしれないのでチェックしておいて損はないだろう。特に歩いている最中は温泉、ランドリー、コンビニ、スーパー、道の駅、公園、橋の下などは必ずチェックしてしまう。
ローソンがあったので食材購入。
最近歩いているとやたらとお腹が減るので、今までほとんど買ってなかった行動食としてSOYJOY、Kitkat Bar、カリッと手割り梅を購入。
カセットガスももうすぐ終わりそうなの購入。このタイプはコンビニで買えるので便利。
今すぐ食べるようのシュークリーム。甘いものを食べもうひと踏ん張り。
橋の下の野宿ポイント。
18時が近くなってきた。あともう少しのはずだがだいぶ疲れてが出てきた。
疲労回復によさそうなカリッと梅を食べてみる。これが即効効き目あり!
口に入れると元気が湧いてくる!もうひと踏ん張りだ。
鉦打トンネルが見えた。
このトンネルはちゃんと歩道があるので安心して歩けるが、聞いたところによると、この先段差のついた歩道がないトンネルもあるらしい。こわやこわや。
トンネルを越えた少し先にヘンロ小屋鉦打があった。
ヘンロ小屋鉦打内。
中にテントを張るスペースはない。ヘンロ小屋の裏のスペースにテント1張りくらいなら張れそうだった。うん、ここでも悪くない。が、あと少しだけ歩いて弥谷観音前休憩所まで行こう。
18:42、休憩所らしき場所に到着。ここには東屋、トイレがあると聞いていたが、何もないただの空き地のような場所だった。
まぁ仕方ないだろう。テントを張るには問題のない広さ。弥谷観音への登り口のところに水場がある。今日はここで寝ることにした。
夕飯
テントを張り、夕飯の準備をする。今日も麦飯だ。押麦は1食たべれば150g荷物が軽くなるから、買ったらがんがん食べていく。
じゃがいもと干し肉炒めと納豆をのせて麦飯丼。
出納帳
・お賽銭(太龍寺):20円
・納経代(太龍寺):300円
・お賽銭(平等寺):20円
・納経代(平等寺):300円
・ツインシュー:113円
・鶏がらスープの素:143円
・日清焼きそば:108円
・Kitkat Bar:103円
・SOYJOY:124円
・サッポロ一番塩ラーメン:108円
・パスタ1.6mm(360g):152円
・カリッと手割り梅:132円
・丸大豆醤油ミニ:139円
・ガス缶:268円
今日 | 全期間 | |
---|---|---|
宿泊費 | 0円 | 0円 |
風呂 | 0円 | 770円 |
洗濯 | 0円 | 200円 |
食費 | 1,122円 | 2,884円 |
日用品 | 308円 | 1,258円 |
お参り | 640円 | 15,660円 |
お接待 | 0円 | 100円 |
合計 | 2,070円 | 20,632円 |
※予算は10万円です。
ルート
Googleマップ(別窓)
・ルート:小学校5:50-8:04二十一番札所太龍寺8:43-14:13二十二番札所平等寺14:30-15:56ローソン16:06-18:42弥谷観音前休憩所(泊)
・合計時間: 12時間52分
・合計距離: 28.99km
・最高点の標高: 512m
・最低点の標高: 15m
・累積標高(上り):1022m
・累積標高(下り):972m
8日目GPS(ヤマレコ)
ソライロノート
今日の寝床も他のお遍路さんは一人もいなかった。多少の心細さはあるものものの、自分の空間さ確保できてしまえば一人は気楽だし楽しい。こういう野宿にもだいぶ慣れてきたんだと思う。
昨日の休足日の効果があったようで、ここ数日の中ではかなり体が軽かった。靴紐をゆるゆるにしたこともかなり効果があった。
途中で出会ったお遍路さんから「歩きお遍路は10日歩くと足ができあがる」と聞いた。今日でお遍路8日目が終わる。そろそろ徳島の終わりも見えてきたが、8割以上がアスファルトの上を歩く遍路道には一向になれない。本当に最後まで歩き切れるのかという不安は依然として解消されなかった。
明日は短めの山コースよりと、少し長めだが起伏の少ない海岸コースがある。まだ遍路道から海を見ていないから海岸コースならいい気分転換にもなるかもしれない。そんな計画をたてながら眠りについた。
9日目に続く。
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
高知編:11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路徳島編】
1日目-1 ソライロ遍路スタート!
1日目-2 お遍路の洗礼と逆打ち先輩との出会い
2日目 初めてのお接待体験
3日目 最大の難所焼山寺に向け万全の準備
4日目-1 遍路ころがし焼山寺に挑む
4日目-2 遍路ころがしを越えた先
5日目-1 人それぞれの遍路道
5日目-2 十三番札所大日寺~十七番札所井戸寺
5日目-3 地蔵越遍路道を越え初めての河原野宿
6日目-1 十八番札所恩山寺~十九番札所立江寺
6日目-2 心身ともに疲労困憊
7日目-1 遍路ころがし鶴林寺越え
7日目-2 小学校に泊まろう!
8日目-1 遍路ころがし太龍寺越え
8日目-2 二十二番札所平等寺から弥谷観音前休憩所へ
9日目-1 海沿いを歩き二十三番札所薬王寺を目指す
9日目-2 薬王寺と温泉とひとり野宿
10日目-1 室戸岬への長い道のりの始まり
10日目-2 牟岐町から海洋町へ、徳島最後の夜