※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
4月20日、お遍路30日目その1。
30日目の朝は4時半起き。夜中に何度か目が覚めたが、まあまあ眠れたと思う。朝は少し冷え込み手がかじかむ中、向かいにあるトイレにいこうとしたらまだ鍵がかかっていた。仕方がない出発することには開いてるだろうとがまんする。
29日目はこちら。
1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う
2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ
朝飯
朝飯は昨日の牛乳の残りを使ってナスとにんじんのミルクリゾット麦飯。
お遍路で食べた自炊遍路飯のレシピを紹介するシリーズ(インスタント麺を除く)、今回は30日目の朝飯に作った「ナスとにんじんのミルクリゾット麦飯」です。 [adcode] 材料 ・押[…]
飯を作っている最中に、ご一緒した韓国のご夫婦が出発されるようだったので、テントを出て挨拶をする。自分たちは歩くのが遅いから朝早く出ると言っていたが本当に早い。一本松温泉に寄っていきたいとおっしゃっていた。
今日の予定
まずは県境にある松尾峠を越えると愛媛県に入る。途中少し遍路道からはずれたところにある一本松温泉によるかどうかは微妙なところ。峠から愛媛初の札所まで14,5キロ。今日中に納経も間に合わせてこのあたりで寝床を見つけたい。川と海が近い場所なのでなんとかなるだろう。夜にはお天気が崩れるらしいのでなんとか屋根のある場所を確保したいところだ。
5:53、パッキング完了。第三の地、愛媛を目指して出発。
松尾峠越え
まずは宿毛の町を抜ける前にローソンで今日の行動食と袋ラーメンとをゲット。
コンビニの外に歩きお遍路さんがいらっしゃったので話しかけてみる。順打ちの宿泊まりの方だった。買ったばかりのリングドーナツを食べながら歩いてるとすごくお腹が減って食べてばかりだと話をしたら、自分があまりお腹が減らないので食べるのに苦労すると言われてた。歩いてるとご飯があんまり喉を通らなくなり、無理をして食べてるのだそうだ。自分と全く反対なのでびっくり。人それぞれいろんな苦労があるのだなぁ、、、。
この先の松尾峠までの道を教わり、先に歩いて行かれた。
SUNNY MARTとダイソーの看板が見える。宿毛にはマクドナルドも見かけたし、このあたりでは結構大きな町だと思われる。マックやダイソーがあったら大きな町という言い方に違和感を覚える方もいるかもしれないが、お遍路を歩いてるとそういう感覚なのだ^^
宿毛貝塚というのがあった。縄文時代からこのあたりに人が住んでいたということだ。
水道があったので水を補給させていただく。
坂になってきた。
宿毛の町を見下ろす。宿毛湾も少しだけ見えた。
草にとまっていた黒揚羽蝶が飛び立ち、前を先導してくれた^^
足摺半島の西岸を歩いていたときは遍路道案内がほとんどなかったが、このあたりは経路案内がとても親切でありがたい。
平成遍路石36号。
一度麓に下りてきた。ここから松尾峠まで3000。今日も影遍路がなんとなく面白い。
山あいを歩いていると小さな祠があるところまで来た。
土佐の褐牛と書いてある。「モーすぐ伊予やけん」ということはまだここは高知。あかい牛は見当たらなかった。
また山に入っていくようだ。
平成遍路石62号。
平成遍路石65号。
松尾峠まで1.7キロ。
山道が結構きつくなってきた。
松並木の跡。
街道の石畳。
これかな?
茶屋跡。こんな山の中に昭和初期まで茶屋があったらしい。それだけこの道を歩いている人がたくさんいたということなのだろう。
ようやく峠に着いたようだ。思っていたよりきつく息もあがってしまった。
トイレと大師堂跡がある。大師堂跡とはあるが、中に入り参拝できるようだ。
伊予と土佐の国境、松尾峠。
「これより西、伊予国宇和島藩支配地」とある。伊予のみなさまに「これからお世話になります」とご挨拶(_ _)
振り返れば「これより東、土佐国」とある。土佐のみなさまに「お世話になりました」と感謝のご挨拶(_ _)
登りで疲れたので峠の東屋で一服。
昨日延光寺の門前で購入した宿毛名物きんぼを食してみる。
かりんとうと米菓子を足して二で割ったようなとても懐かしい味。生姜の味もして栄養はたくさん詰まっていそうだ。すごくお腹にたまり、半分食べたらもう十分だった。これは普段の行動食にせずに何かあったときの非常食用にとっておくことにしよう。
第三の地伊予の国入り
さあ、第三の地、伊予の国愛媛に入った。
峠から下っていくと黄色い花が迎えてくれた。
坂の途中に松尾大師がある。峠には松尾大師跡があったので、おそらくこの場所に移されたということなのだろう。
坂を下りきったあたりで、愛媛の第一町人と遭遇。遍路道やこのあたりのお店、コンビニ情報を親切に教えていただいた。笑顔で励ましていただき、峠越えの疲れが一気に吹き飛んだ。
2キロくらい寄り道をすれば一発松温泉にいけるのだが、まだ午前中なので今日は温泉はスルーすることに。今頃韓国ご夫婦はいいお湯に使っているかもしれない^^
ローソンに寄りトイレを貸していただく。どこに行っても存在するコンビニ、本当にありがたい。今のところコンビニが延々なかったのは室戸岬への55号線と足摺岬の前後あたりだけだろう。
道路の脇の土手でカメラをもったお母さんがかがみ込みながら写真を撮っていた。みるとCanonの高そうな一眼だ。話しかけてみたらたんぽぽの綿毛を撮っているのだとか。真似してローアングルからのぞいてみると、これがなかなか難しい^^;
癒やしの里道へんろみち。舗装された道路を歩くよりもこういう昔ながらのへんろ道は風情がある。
あ、なんか今までみたことのないキャラクラーだ^^w
後で調べたところ、愛南町のゆるキャラ「なーしくん」と思われ。なーして梨?かと思ったら、地域住民が口癖のように言葉の語尾に付けている「なーし」という方言から来ているそうだ。
道路にも40番札所への道を案内する「40↑」の文字。
大宮神社の隣にトイレ付きの遍路休憩所があった。自炊にちょどいい、今日はここでお昼にさせてもらおう。
昼飯
今日の昼飯はにんじん入り味噌ラーメン。具はにんじん、にんにく、トッピングにごま。綺麗な休憩所でのんびりといただいた。
その2へ続く。
ソライロノート
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
高知編:11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路愛媛編】
30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
30日目-2 愛媛最初の札所観自在寺、公園野宿を見逃していただく
31日目-1 激しい雨風の56号線を歩き、ゆらり内海で休憩
31日目-2 密室の遍路小屋で怪しげな先客と二人きり
31日目-3 遍路小屋の夜
32日目 体調不良で急遽宿に泊まる
33日目-1 病み上がりのリハビリ歩き
33日目-2 雨のなか3日ぶりの納経後、道の駅泊
34日目-1 四十二番札所佛木寺から歯長峠越え
34日目-2 四十三番札所明石寺後、遍路小屋で一人焼肉
35日目-1 鳥坂峠を越え、予定外の臥龍の湯に浸かる
35日目-2 野宿の聖地十夜ヶ橋の下で寝る
36日目-1 ありがたいお接待を受けながら内子町へ、小田川沿いの木材動物アートに癒やされる
36日目-2 農祖峠ルートを選び、道の駅小田の郷せせらぎに
37日目-1 雨の農祖峠を越え久万高原町へ
37日目-2 八十八分の四十四番目はどしゃぶりの大宝寺、その後アクシデント発生
38日目-1 恐怖の峠御堂トンネルを抜け、いやしの宿八丁坂さんにザックを預ける
38日目-2 空身でらくらく八丁坂を越え、四十五番札所岩屋寺へ
38日目-3 体調に異変が生じる中、レストパーク明神へ
39日目-1 目覚めの恐怖を乗り越え、四十六番札所浄瑠璃寺で手のモデル!?
39日目-2 お遍路もGWの賑わい!四十七番札所~四十八番札所
39日目-3 GPSトラブルがありつつも、衛門三郎伝説の五十一番札所石手寺へ
39日目-4 道後温泉に入り道後公園に泊まる
40日目-1 朝からトラブルも地元の方に導かれ五十二番札所太山寺、五十三番札所円明寺へ
40日目-2 9日ぶりに海を眺め、文化の森公園に泊まる
41日目-1 松山市を抜け、瓦と石油基地の町菊間へ
41日目-2 五十四番札所延命寺~五十五番札所南光坊、駿河か伊豆かで悩む
42日目-1 五十六番札所泰山寺~五十八番札所仙遊寺、油断して体力消耗
42日目-2 五十九番札所国分寺、明日に備え最後のゆうパック
42日目-3 お遍路おじいさんに再会後、臼井御来迎に泊まる
43日目-1 愛媛のラスボス!?石鎚山中腹の横峰寺に挑む
43日目-2 シャクナゲが華やかな六十番札所横峰寺から雨雲と競争しながら下山
44日目-1 六十一番札所~六十三番札所、石鎚神社で御神水カエル発見!?
44日目-2 六十四番札所前神寺後、導かれるように善根宿へ
45日目 夏のように暑い一日、新居浜市から四国中央市へ
46日目-1 愛媛最後の札所、六十五番札所三角寺へ