※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
4月19日、お遍路29日目その1。
お遍路29日目の朝は4時半起き。昨日から今朝まで人ひとり来ない静かな公園で、死んだようにぐっすり眠れた。朝は冷え込みが激しく、久しぶりに吐く息が白い。
28日目はこちら。
1 食料計画が崩れる
2 雨の月山詣でと命の梅干し
朝飯
朝飯はナスと肉入り麦炒飯。朝から肉肉で今日は元気一杯^^
お遍路で食べた自炊遍路飯のレシピを紹介するシリーズ、今回は29日目の朝飯に作った「ナスと豚肉の麦飯チャーハン」です。 [adcode] 材料 ・押麦 1合・干し大根 適量・水 1[…]
昨夜からガス缶が心もとなかったが、ちょうど朝飯分でガスが終わった。次のコンビニで入手しておこう。
今日の予定
今日はまずローソンに寄ってしっかり行動食を買っておく。そして大月町から宿毛市に入り、高知最後の札所延光寺を目指す。距離は約21キロ、なんとか納経にも間に合わせたい。延光寺のあとは数キロの打戻が発生するので、どこかに荷物を預けることができれば少し楽ができると考えていた。
昨日のご夫婦お遍路さんに聞いた話では宿毛駅で有料で荷物を預けることができるそうだが、宿毛駅は少しだけ大回りになりそうなのと、預かっていただける時間に制限があるかもしれないという懸念もあった。それなら途中の遍路小屋にザックをデポしたほうが自由が利いていいかもしれない。小屋の様子をみてから判断しよう。
パッキング完了。風は少し強いが、いいお遍路日和のなか出発。
大月町から宿毛市へ
まずは大事な大事な行動食をゲットしに近くのローソンへ!やっとメジャーなコンビニがあるくらいの街までやってきた。今日のコンビニも高知で散々お世話になったローソン^^
行動食に芋けんぴ、ブロックチョコ、SOYJOY、1本満足。昼用塩ラーメンを購入。
さあ出発とザックを背負い直したところで思い出した。ガス缶!!
大事なことをすーぐ忘れる、、、ガス缶はこの遍路旅の生命線なのだから他のものは忘れてもガスは忘れちゃあかんなー^^;
遍路小屋の古い看板を発見。なぜこんなところに!?と思ったが、昔はここに遍路小屋があったのかも?
少し座って朝の残りの麦飯をもぐもぐ。
国道321号線を歩き、宿毛市に入る。朝のうちはもくもくと歩いて距離を稼いでおく。
遍路道から見える宿毛湾。空も海も美しい青色、今日も気持ちがいい^^
背の高い高床式タイプの遍路小屋が見えた。ヘンロ小屋宿毛第十号。
この遍路小屋は道の駅宿毛の敷地内に建っているようだ。
道の駅に寄ってみる。土産物屋が何店か並んでいたが、野菜などは売っていなかった。ちなみに今一番欲しい食材は干しにんじんだった。干しにんじんはカレーやチャーハンやパスタ、何にもで使えて重宝するのだがなかなか売っていない。
ねこと少し遊んでから出発。
歩道にきのこ、こんな土もないところから生えるなんて(゚д゚)!このたくましさをみならいたい^^
大きな川、松田川と橋がみえてきた。
松田川大橋を渡る。
青く美しい松田川。
宿毛駅には寄らずに松田川に沿って土手道を歩いていると、昨日道の駅で見たイタドリが生えているのに気づいた。どうやらこの辺一帯に群生しているようだ。野生のイタドリ食べて見たいけどアク抜きが面倒なんだよなぁ、、
土手沿いは自炊もできそうだったが、すぐに遍路小屋があるはずだったので少し我慢して歩く。
土手から国道に入り、56号線を少し進んだら、この道からは遍路小屋に行けないことがわかり、少し引き返す。下道を歩いていると再び松田川を横断する手前に遍路小屋があった。
ヘンロ小屋宿毛 第33号、宿毛市に入って2つ目の遍路小屋だ。今日の寝床候補の一つでもある。
ここにザックをデポできそうだったらしていきたいのだが、ヘンロ小屋に人影が、、。お遍路さんかな?と思って声をかけてみる。
少しお話をしたところ、お遍路さんではないらしい。天気がいいので自転車で今朝ぷら~と家を出てきたとか、あてのない自転車旅?らしい。着ているものを見ると今朝出てきたとは思えない薄汚れた服装、歳の頃は70は越えているだろう。自転車には荷物がたくさん積まれていた。
トイレにいきたかったのでこの辺にないかお聞きしてみると、横断歩道を渡った向かいに公衆トイレがあると教えていただいた。ザックを背負ったまま行こうとしたら、重たいだろうからここに置いていきなさいと言われたが、「降ろすのも面倒なので」とそのままトイレに向かう。
正直に言うと、「なんか怪しい人」というのがファーストインプレッションだったので、トイレに行く間にザックを置いていくのも怖かった^^;
戻ってくると、そこのトイレは夜になると管理してる人がカギを締めてしまうのだそうだ。理由はよっぱらいがトイレの中に寝るからなのだとか。いろいろ詳しいが、、、もしやこの人自身がトイレで寝たことがあるんじゃないかと思ってしまう、、、。
一刻も早くこの場を立ち去ったほうがいいかもしれない、という思いもチラッと脳裏をかすめたが、それよりもお腹が減っていた。
昼飯を食べて落ち着こう。そのうちこのあやしげな人もどこかに行くだろう。
昼飯
昼飯は朝買っておいた袋ラーメンを使って、ごまたっぷりナス入り塩ラーメン。
ラーメンうまい!ごまがいい仕事をしてくれている。
自炊中、あやしいご老人がジロジロこちらをみている気がしたが、飯に集中した。ラーメンを食べ終わり片付け終わっても、ご老人はまだ小屋でのんびりしていた。
単なる思い込みかもしれない。偏見かもしれないことは重々承知の上で敢えていう。第六感がビリビリ来ていた。この人は絶対に怪しい!と、、。この人がいる限り、ここにザックは置いていけない。
挨拶をして出発しようとすると、今夜はここに泊まるのか?と聞かれた。ここに泊まる可能性もあったが、このおじいさんがこのまま遍路小屋にいたら、絶対にここには泊まりたくなかった。それにこの人に自分の予定を伝えるのは危険な気がしたので(実際のところ予定は未定だったのもあるが)、「もう少し先に行くかも」と曖昧に答えておいた。
ザックを背負い、遍路小屋をあとにした。
その2へ続く。
ソライロノート
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路高知編】
11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
11日目-2 魔の55号線で大きな痛手
12日目-1 二十三番札所から三日目、食べても食べても力が入らず
12日目-2 フラフラになりながら室戸岬にたどり着く
13日目-1 高知初の札所に到達しyoutube仲間の陣中見舞い
13日目-2 道具と食材と体と心を整える
14日目-1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
14日目-2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
15日目-1 真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ
15日目-2 真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿
16日目-1 長く苦しかった国道55号線が終わる
16日目-2 少年の導き
17日目-1 雨の遍路みちを歩き、二十九番札所国分寺へ
17日目-2 三十番札所善楽寺から打ち戻り、一宮墓地公園へ
18日目-1 三十一番札所竹林寺~三十二番札所禅師峰寺
18日目-2 車救出後、種崎千松公園へ
19日目-1 浦戸大橋の一番高い所からの風景を眺め、三十三番札所雪蹊寺~三十四番札所清龍寺へ
19日目-2 三十五番札所清瀧寺後、窪地休憩所にて野宿
20日目-1 三十六番札所青龍寺
20日目-2 龍温泉に入り、ゆる~い一日に
21日目 浦ノ内湾の北岸を歩き、土佐市から須崎市へ
22日目-1 焼坂峠を越え中土佐町へ
22日目-2 添蚯蚓遍路道を歩き四万十町へ
23日目-1 三十七番札所岩本寺から水車亭でスイーツ休憩
23日目-2 猿田彦神社に寄り道し、土佐佐賀温泉こぶしのさとへ
24日目-1 熊井隧道を抜け、再び高知の美しい海へ
24日目-2 ベテランお遍路に叱られ凹みつつ、ゴルフ場に泊まる
25日目-1 四万十ブルーに見惚れ、10年後に思いを馳せる
25日目-2 下ノ加江海岸で初めての砂浜野宿
25日目-3 その夜
26日目-1 足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
26日目-2 四国最南端足摺岬へ
27日目-1 足摺半島をぐるっと周り、中浜万次郎生家に寄り道
27日目-2 足摺半島西岸を歩き、バス待合所で野宿
28日目-1 食料計画が崩れる
28日目-2 雨の月山詣でと命の梅干し
29日目-1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う29日目-2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ