※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
4月16日、お遍路26日目その2。
お遍路26日目は下ノ加江を発ち、大岐の浜を抜け以布利港そばのじんべい広場で休憩。目の前にある施設、海遊館で特別公開されていたジンベイザメを見学した。
その1はこちら。
足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
昼飯
そろそろお昼にしたかったが、海遊館でだいぶ時間を使ってしまったので、できればお惣菜とかですませたいので、お店を探しつつ歩く。昨夜の寝不足のせいもあり、体はやや重い。天気がいいので暑さがあとから響いてくるかもしれない。
コンビニはみつからなかったが、窪津漁港の近くにある大漁屋という魚屋さんがあった。お惣菜も少し売っていたので、サラダ巻きと白身魚のフライを購入。道の端っこ(車や歩く人の邪魔にならなそうな場所)に座って昼飯にした。
飯を食べ終えたが、歩き出す前に今日の寝床をどうするか決めておかないと、というのも宿をとるならそろそろ予約を入れておきたいので。
宿探し
足摺岬まではあと8キロぐらいだろう。この分なら足摺岬までは十分歩けそうだ。納経にも間に合いそうなペースだ。
天気予報は変わらず夜から荒れる見込み、地震の恐怖もあるなか、今は海沿いでテントを張りたくない気持ちがある。やはり今日は足摺岬で宿をとってゆっくりすることにしよう。
遍路地図に載っている宿に電話をかけてみる。まず予算オーバーだとは思ったが、リゾートホテルの足摺テルメさんにかけてみた。部屋は空いていたが、予想通りとても出せる金額ではなかった。民宿足摺はっとさんにかけてみたが満室、近くのホテル椿荘を紹介していただいた。
さっそくかけてみると1泊4000円で空きがあった。観光地化された足摺岬周辺の宿としては安いと思えたので、本日の宿に決定。これで安心して歩ける。
金平庵で休憩し、ようやく足摺岬へ
津呂のあたりまできたところでへんろ小屋と看板を出しているところがあった。
ここが有名な「金平庵」といいう善根宿らしい。これまでお会いした何人もの先輩方からおすすめの宿として教えていただいた。ジャンプにも連載していた有名な漫画家さんが管理されているとか。
中に入り、少し休憩をさせていただいた。キッチン、洗濯機もあり快適そうだ。
こちらは別棟。
少しお話を聞いたところ、今まで無料の善根宿としてやってきたが、9月からNPOが入り有料になるかもとのこと(実際にどうなったのかは未確認)。お金をとったら善根宿の意味ないんだけどねぇと仰っていたのが印象的だった。
ここに泊まれば荷物を置いて金剛福寺までピストンするという手もある。下ノ加江まで戻って三十九番札所を目指すにはいいかもしれない。
しばらく緩やかな登り道が続く。睡眠不足が響いてきたのもあり、かなりのスローペースになる。
きついときに思い出すのは、もっときつかったときのこと。室戸岬への55号線に比べれば大したことないように思えた。朝のご夫婦にいただいた励ましの言葉も思い出すと力も湧いてきた。
最後は下りになり広場のような場所に着いた。どうやらここが足摺岬の休憩所のようだった。
中浜万次郎(ジョン万次郎)の像もある。
さあ、金剛福寺は目と鼻の先、行こう。
三十八番札所金剛福寺
三十八番札所金剛福寺とうちゃーく!時間的にもまだ4時前、納経にも間に合った。3日ぶりの納経。
金剛福寺仁王門。歩いてる途中はほとんど目にしなかったのにお遍路さんが結構いることにちょっと驚く。
本堂。
金剛福寺護摩堂と多宝塔
千手観音像や菩薩像が多数。
不動明王石像。
庭園風の境内が美しい。
御朱印。
万次郎足湯で足を癒やす
お参りを終えたので宿を目指す。ここから少し西に歩いたところと聞いていた。数百メートルくらい歩くと左手に万次郎足湯を発見。しかも無料ということでありがたく入らせていただく。
海を眺めながら足をやすめていたところに、見たことのある人がやってきた。2日前黒潮町の佐賀休憩所でお会いした自転車旅のおじさんだった。なんだかすごく久しぶりにお会いしたような感じで再会を喜びあった^^
おじさんはまだ泊まる場所を決めていなかったので、このあたりではかなり安い4000円の椿荘を勧めてみたが、どこか近くで野宿場所を探すそうだ。
ホテル椿荘に泊まる
ホテル椿荘はちょうど万次郎足湯の向かいにあった。
入っていくとかわいらしい受付係が迎えてくれた。
素泊りなのにご飯と味噌汁ならサービスするよとおかみさんに言われ、お接待のカップラーメンをいただいてしまった。
部屋はこなんな感じ、外も見える。
夕飯
部屋に入ると疲れがどっと出てぐったり、動けるうちにお風呂(温泉)に入ってくるとすぐに眠くなってしまった。ご飯はもうめんどうだったので、さっきいただいたカップラーメンですます。これだけでも十分お腹いっぱいになった。
出納帳
サラダ巻き 250円
白身魚のフライ 100円
お賽銭 20円
納経代 300円
宿代(ホテル椿荘) 4000円
【集計】
宿泊費:4000円
風呂:0円
洗濯:0円
食費:350円
日用品:0円
お参り:320円
合計:4670円
ルート
・ルート:6:26下ノ加江海岸-9:18大岐の浜-9:52じんべい広場10:17-11:50海洋館大漁屋12:00-(昼飯)-13:40金平庵13:50-15:33足摺岬15:38-15:39三十八番札所金剛福寺16:04-16:23万次郎足湯16:45-16:55ホテル椿荘(泊)
・合計時間: 10時間33分
・合計距離:27.77km
・最高点の標高: 140m
・最低点の標高: 0m
・累積標高(上り):790m
・累積標高(下り):744m
26日目GPS(ヤマレコ)
ソライロノート
地震の翌日で寝不足ながら、なんとか足摺岬まで歩いた。それなりにきつかったが室戸岬に比べればそこまでつらくはなかったが、疲労がたまっていたので宿に泊まりしっかり休むことができそうだ。
明日は朝まで強い雨風になり、お昼近くにお天気が回復するようなので少しゆっくりすることにしよう。
問題はこの先のルートだ。
下ノ加江まで打戻り三原村を越える山越えコース、半島をぐるっと周ってから下ノ加江に戻るコース、半島をぐるっと周りそのまま海沿いを歩くコースなどがある。
急ぐなら打ち戻ったほうが早いだろう。ただ来た道を戻るというのはできれば避けたいという気持ちは多くのお遍路さんが共有する気持ちではないだろうか。それよりもお遍路さんがあまり少ないと聞いた海沿いコースに気持ちが傾いていた。
急いだらお遍路があっという間に終わってしまう。ここはのんびりぐるっと周っていこう。次の札所延光寺まであと72.5キロ。またしばらく納経はお預けとなる。
27日目へ続く
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路高知編】
11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
11日目-2 魔の55号線で大きな痛手
12日目-1 二十三番札所から三日目、食べても食べても力が入らず
12日目-2 フラフラになりながら室戸岬にたどり着く
13日目-1 高知初の札所に到達しyoutube仲間の陣中見舞い
13日目-2 道具と食材と体と心を整える
14日目-1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
14日目-2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
15日目-1 真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ
15日目-2 真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿
16日目-1 長く苦しかった国道55号線が終わる
16日目-2 少年の導き
17日目-1 雨の遍路みちを歩き、二十九番札所国分寺へ
17日目-2 三十番札所善楽寺から打ち戻り、一宮墓地公園へ
18日目-1 三十一番札所竹林寺~三十二番札所禅師峰寺
18日目-2 車救出後、種崎千松公園へ
19日目-1 浦戸大橋の一番高い所からの風景を眺め、三十三番札所雪蹊寺~三十四番札所清龍寺へ
19日目-2 三十五番札所清瀧寺後、窪地休憩所にて野宿
20日目-1 三十六番札所青龍寺
20日目-2 龍温泉に入り、ゆる~い一日に
21日目 浦ノ内湾の北岸を歩き、土佐市から須崎市へ
22日目-1 焼坂峠を越え中土佐町へ
22日目-2 添蚯蚓遍路道を歩き四万十町へ
23日目-1 三十七番札所岩本寺から水車亭でスイーツ休憩
23日目-2 猿田彦神社に寄り道し、土佐佐賀温泉こぶしのさとへ
24日目-1 熊井隧道を抜け、再び高知の美しい海へ
24日目-2 ベテランお遍路に叱られ凹みつつ、ゴルフ場に泊まる
25日目-1 四万十ブルーに見惚れ、10年後に思いを馳せる
25日目-2 下ノ加江海岸で初めての砂浜野宿
25日目-3 その夜
26日目-1 足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
26日目-2 四国最南端足摺岬へ
27日目-1 足摺半島をぐるっと周り、中浜万次郎生家に寄り道
27日目-2 足摺半島西岸を歩き、バス待合所で野宿
28日目-1 食料計画が崩れる
28日目-2 雨の月山詣でと命の梅干し
29日目-1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う
29日目-2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ