※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
4月12日、お遍路22日目その2。
22日目は須崎市を発ち焼坂峠を越え中土佐町まで来た。ヘンロ小屋で昼飯を食べ、添蚯蚓(そえみみず)遍路道を進む。
22日目その1はこちら。
焼坂峠を越え中土佐町へ
そえみみず遍路道へ
お腹いっぱいになったのでヘンロ小屋を出発。七子峠まで4.8キロ、岩本寺までは17.9キロだそうだ。
そえみみず遍路道への登り口はここのようだ。そえみみずの説明も書いてある。どうやら道がミミズのようにくねくねしているからこのような名前がついたらしい。
そえみみずの山道。
しばらく山道を歩くと旧うに整備された階段になった。
草刈りお接待。階段の隙間から生えてる草を刈っておいた。
きつい階段のあとはふたたび山道。
朝は海沿いを歩いていたが、今は海が少し遠くなった。
やや下りになってきた。
里に降りたようだ。
岩本寺まで13.3キロ。国道に戻ってきた。反対側は山頭火の「人生即遍路」の文字。
七子峠の標識があった。昔はこのあたりに七つの集落があったことから七郷峠、七子峠となったそうだ。
お茶屋さんは閉まっていたがお手洗いがあったので利用させてもらった。
寝床探しと200円の重み
休憩所「四阿雪椿」に到着。
休憩所の場所と距離、休憩所の写真があるお遍路さんガイドMapなるものが。トイレの有無までわかるようになっている。
そろそろ今日の寝床のことを考えようと思っていたところなので、めちゃくちゃありがたい。この写真と地図を頼りに、今日の野宿場所候補をある程度絞っておこう。
もう午後4時をまわっていたので、歩けるのはあと1~2時間だ。となると距離的には5,6キロ。が、本音を言えばもう疲れてできるだけ歩きたい。あと1,2キロで寝場所があれなぁ、、、お遍路さんガイドMapには1キロ先に8番の下呉地休憩所があるが、写真をみるとただ東屋があるだけのようだ。せめてトイレのあるまでは行きたい、、。
さらに3.3キロ先に「ゆういんぐ四万十」とある。名前からして温泉施設だろうか?と思ってぐぐってみたら、産地直売所のような施設だった。さらに2.4キロ先に道の駅だ。ということはここっから道の駅までは6.7キロ。今から6.7キロも歩くのはしんどいが、道の駅なら確実だろう。ゆういんぐ四万十か道の駅を今日の寝床候補とした。
雪椿から1キロ歩くと下呉地休憩所があった。ここは素通り。
国道56号線をひたすら歩く。道の両側は田んぼ、すぐ先に山が見える。この時間になるとあと3キロというのは、かなりきつい。それでも歩けば歩いただけ目的に近づくことになる。どこまで歩けばいいのかわからないと精神的につらいが、当てがあるときはがんばるだけ。
細い歩道を歩いていると、前方から腰の曲がったおばあさんが歩いてきた。すれ違う少し手前でこちらに気づいたようで、ニコニコしながら挨拶をしてくださり「使ってください」と手を差し出された。200円だった。こんなとき、自分みたいなもんがお遍路さんとしてお金をいただいていいんだろうか、、、となんとも申し訳ない気持ちになる。でも笑顔のおばあさんを前に、断ることもできない。深く頭を下げお礼を言う以外、言葉が見つからなかった。
道の駅の手前にゆういんぐ四万十があると思っていたのだが、それらしき施設が見つからない。もうここまで来たら道の駅まで行こう。それが一番確実だ。
スーパーがあったので食材を購入。探していた小さいサイズのオリーブオイルが手に入った。ナスとおせんべいも。
もう1キロもないと思うが、少しでも歩きやすいように買ったものは手に持たずにザックに詰める。わずか数百メートルがとても遠く感じる、、、。
ようやく道の駅あぐり窪川に着いた。18時を回っていた。
道の駅内をぐるぐると見て回り、人があまり来なそうな裏にテントを張らせていただいた。下は砂利だがマットがあるので問題なし。
夕飯
今日はナスと干しきゅうりのにんにく醤油炒め。
これと麦飯でいいかなと思ったが、ちょっと寂しい気がしてきたので納豆を買いに向かいのコンビニに走る。寝床の近くにコンビニがあると、こういうとき便利だ。
お遍路で食べた自炊遍路飯のレシピを紹介するシリーズ(インスタント麺を除く)、今回は22日目の夕飯に作った「干しきゅうりとナスとにんにく醤油炒めと納豆麦飯」です。 [adcode] 材料 […]
出納帳
札幌一番塩ラーメン(ローソン) 108円
サラダうす焼き(ローソン) 54円
ブロックチョコ(ローソン) 108円
オリーブオイル(ビコット) 132円
ナス(ビコット) 98円
せんべい(ビコット) 98円
極小粒納豆(ローソン) 78円
お接待 200円
【集計】
宿泊費:0円
風呂:0円
洗濯:0円
食費:676円
日用品:0円
お参り:0円
合計:676円
ルート
・ルート:6:02新荘川橋の下-10:08道の川へんろさんやすみどころ10:15-11:00ローソン中土佐町久礼店11:15-11:49ヘンロ小屋添蚯蚓(昼飯)12:25-17:30FCビコット仁井田店17:42-18:16道の駅あぐり窪川
・合計時間: 12時間44分
・合計距離:31.16km
・最高点の標高: 365m
・最低点の標高: 2m
・累積標高(上り):1027m
・累積標高(下り):791m
22日目GPS(ヤマレコ)
ソライロノート
現金のお接待は慣れないし戸惑う。お断りしほうがいいのではという気持ちも少しあるが、きちんとした理由もなくお接待を断わるのは礼儀に反するとも聞いた。何よりニコニコされながら渡してくるおばあさんを前にして無下に断れるはずもなく、、。
お遍路は同行二人という。一人で歩いていても、常に弘法大師が傍らに一緒にいらっしゃるという意味だ。自分がお接待されているのではなく、みなさん弘法大師をお接待されている、そういう気持ちで感謝していただくものなのだとか。
そもそもお接待に慣れるというのもおかしな話だろうし、当たり前でないという気持ちを忘れないようにしないと、、。
次の札所岩本寺まではあと4キロ。明日は久しぶりの納経だ。
23日目へ続く
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路高知編】
11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
11日目-2 魔の55号線で大きな痛手
12日目-1 二十三番札所から三日目、食べても食べても力が入らず
12日目-2 フラフラになりながら室戸岬にたどり着く
13日目-1 高知初の札所に到達しyoutube仲間の陣中見舞い
13日目-2 道具と食材と体と心を整える
14日目-1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
14日目-2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
15日目-1 真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ
15日目-2 真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿
16日目-1 長く苦しかった国道55号線が終わる
16日目-2 少年の導き
17日目-1 雨の遍路みちを歩き、二十九番札所国分寺へ
17日目-2 三十番札所善楽寺から打ち戻り、一宮墓地公園へ
18日目-1 三十一番札所竹林寺~三十二番札所禅師峰寺
18日目-2 車救出後、種崎千松公園へ
19日目-1 浦戸大橋の一番高い所からの風景を眺め、三十三番札所雪蹊寺~三十四番札所清龍寺へ
19日目-2 三十五番札所清瀧寺後、窪地休憩所にて野宿
20日目-1 三十六番札所青龍寺
20日目-2 龍温泉に入り、ゆる~い一日に
21日目 浦ノ内湾の北岸を歩き、土佐市から須崎市へ
22日目-1 焼坂峠を越え中土佐町へ
22日目-2 添蚯蚓遍路道を歩き四万十町へ
23日目-1 三十七番札所岩本寺から水車亭でスイーツ休憩
23日目-2 猿田彦神社に寄り道し、土佐佐賀温泉こぶしのさとへ
24日目-1 熊井隧道を抜け、再び高知の美しい海へ
24日目-2 ベテランお遍路に叱られ凹みつつ、ゴルフ場に泊まる
25日目-1 四万十ブルーに見惚れ、10年後に思いを馳せる
25日目-2 下ノ加江海岸で初めての砂浜野宿
25日目-3 その夜
26日目-1 足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
26日目-2 四国最南端足摺岬へ
27日目-1 足摺半島をぐるっと周り、中浜万次郎生家に寄り道
27日目-2 足摺半島西岸を歩き、バス待合所で野宿
28日目-1 食料計画が崩れる
28日目-2 雨の月山詣でと命の梅干し
29日目-1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う
29日目-2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ