※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。
4月5日、お遍路15日目その1。
お遍路15日目の朝。二十三士公園を散歩しているらしい犬の声で目が覚めた。5時半だった。夜は人の出入りがなく、国道55号線から少し離れていることもあり、とても静かでよく眠れた。
14日目はこちら。
1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
朝飯&出発
朝飯は納豆チャーハン。例のごとく半分食べて残りは行動食に。
お遍路で食べた自炊遍路飯のレシピを紹介するシリーズ、今回は15日目の朝飯に作った「納豆麦飯チャーハン」です。 [adcode] 材料 ・押麦 1合・水 1.8カップ(麦飯用)・干[…]
結露が激しかったので、撤収作業中のわずかの時間でもテントを干す。
パッキング完了。
二十三士公園に別れを告げて出発!ひさびさにいいお天気になりそうだ。
15日目の予定
まずは9キロ先の二十七番札所神峯寺を目指す。国道55号線から4キロほどあり、山を登っていくことになる。twitter情報にて登り口のあたりにあるお店で、ザックを預かっていただけるとお聞きたので、そちらに寄ってから。下山後は再び55号線歩きになる。次の札所までは37.5キロと離れているため、途中の安芸駅辺りまで歩きたい。地図を見ると駅から少し離れたところに温泉があったので、ここを目標にした。
神峯寺の登り口を目指す
公園から少し歩いたところにコインランドリーがあった。温泉とランドリーが近くにある二十三士公園は、かなりよい野宿場所と言えるかもしれない。
道の駅があったのでちょっとのぞいてみると、たけのこを干したものが売っていた。干し野菜なので軽いし、これは使えるかもしれない!と思い購入。
ドライブイン27
道端に生えている草を摘んでいるおばちゃんがいた。よくみるとイタドリのようだ。声をかけてみると塩漬けにした後炒めると美味しいのだそうだ。イタドリが食べれるとは知らなかった。今度やってみよう。
5キロほど歩きドライブイン27に到着。こちらで荷物を預かっていただけるらしいが、入口等にはそういうことは何も書いていない。ちょっと心配になってきた、、大丈夫だろうか?このザックを背負ったまま神峯寺に登るのはキツイだろうか?とあらためてザックを揺らして重さを実感してみる、、、やっぱキツイなぁ、、、できれば背負いたくない、ダメ元で聞いてみよう。
中に入り恐る恐る聞いてみると、どうぞどうぞとおっしゃってくださり、お水とお茶までいただいてしまった。お参り道具、飲み物、行動食、財布、スマホのみを肩掛けかばんにつめた。
金剛杖はどうするか迷ったが、常に持ち歩いたほうがいいかなと思い杖も持って出発。
真っ縦に挑む
あとで知ってことだが、神峯寺は海岸から急にせり上がった場所、神峯山の頂上付近になる。切り立った崖のようなところまで一気に登るため「真っ縦」と呼ばれるそうだ。そして高知唯一の遍路ころがしにも数えられる難所である。
が、そんな大変な場所だとは知らずに歩いていた。
ザックを背負わずにお参りできるのは十番札所切幡寺以来だが、これだけの距離を歩くのは初めてかもしれない。
荷物が軽いと体まで軽くなる。足裏の痛みもほとんど感じない。なんて幸せなんだろう^^
レンゲが花盛り。
なんだか心まで軽やかになって歩くのが楽しい^^
今日の装いはこんな感じ。
最初は荷物の呪縛から解放されて軽やかに歩いていたが、神峯寺への登りはなかなかキツくすぐにへばってきた、、。また1.5キロもあるらしい。
ところどころ車道から山道に入る場所がある。車道はくねくねしているが山道はショートカットになるので断然山道を進む。調子にのって少しスピードをあげたら、すぐに息切れしてしてしまった。近道しているぶん急勾配になっているので当然だ。
九丁公園に出た。東屋とトイレがある。野営場所にいいかもしれない。
顔から汗が流れ落ちていく。久しぶりのいい天気なのだが、暑さでかえって恨めしくなってくるくらいだ。これでザックを背負っていたらと思うとぞっとする。荷物預かりのお接待が本当にありがたかった。
二十七番札所神峯寺
きつい坂を登りようやく神峯寺の駐車場があった。ここまでくればもうすぐのはずだ。
入口の桜がちょうど見頃で綺麗だった。
仁王門。
自撮り。
境内の石柱。
神峯の水というのがあった。喉がカラカラだったのもあり美味しい!
本堂、大師堂への石段。
本堂入口付近の不動明王像。
本堂。
大師堂。
御朱印。
境内に入ってからもとても広く立派なお寺だった。山門をくぐってから本堂までの階段も長く標高が更にあがる。そこから大師堂までまた歩く。お寺の中を移動するだけでも息が切れてしまうくらいだった。
ベンチで休んでいたところ、目の前に休憩所のようなところがありのぞかせていただいた。お遍路さんが一人身支度をしていた。どうやらここが神峯寺の通夜堂のようだ。歩き遍路が無料で宿泊できる施設を通夜堂という。お寺のお接待であり、大変ありがたいことだ。そこに無料の宿泊施設、善根宿、野宿場所を一覧にしたリストが張ってあった。以前に自分がいただいたものとは違うものらしく、リスト作成者の名前に「萩森」と書いてあった。ネットのお遍路情報で聞いたことがあった。これが有名な萩森リストらしい。のとのち役に立つだろうと思い、写真に撮っておいた。
よし、下山しよう。まずはドライブイン27さんによってザックを受取にいかないと。それにしてもザックを預かっていただいて本当によかった。これだけの登りをあのザックを担いでいたら一日がかりだったかもしれない。下だりも荷物が軽いので足は全く痛くないし楽ちんだなぁ~♪気分もいいので他のお遍路さんへの挨拶も自然と元気なる。
道の先からシャリーン、シャリーンという金剛杖の鈴の音とともに「いや~、きついー!」なんて声が聞こえてくる。歩きお遍路さんが登ってきてるんだなぁ、、、この坂はきついよねぇ、、、
シャリーン、シャリーン
ふと、何かが心に引っかかった。あれ?なんだろう???
15日目その2へ続く
ソライロノート
【ソライロ遍路準備編】
【ソライロ遍路移動編】
0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路
【ソライロ遍路各県初日】
徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊
【ソライロ遍路高知編】
11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
11日目-2 魔の55号線で大きな痛手
12日目-1 二十三番札所から三日目、食べても食べても力が入らず
12日目-2 フラフラになりながら室戸岬にたどり着く
13日目-1 高知初の札所に到達しyoutube仲間の陣中見舞い
13日目-2 道具と食材と体と心を整える
14日目-1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
14日目-2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
15日目-1 真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ
15日目-2 真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿
16日目-1 長く苦しかった国道55号線が終わる
16日目-2 少年の導き
17日目-1 雨の遍路みちを歩き、二十九番札所国分寺へ
17日目-2 三十番札所善楽寺から打ち戻り、一宮墓地公園へ
18日目-1 三十一番札所竹林寺~三十二番札所禅師峰寺
18日目-2 車救出後、種崎千松公園へ
19日目-1 浦戸大橋の一番高い所からの風景を眺め、三十三番札所雪蹊寺~三十四番札所清龍寺へ
19日目-2 三十五番札所清瀧寺後、窪地休憩所にて野宿
20日目-1 三十六番札所青龍寺
20日目-2 龍温泉に入り、ゆる~い一日に
21日目 浦ノ内湾の北岸を歩き、土佐市から須崎市へ
22日目-1 焼坂峠を越え中土佐町へ
22日目-2 添蚯蚓遍路道を歩き四万十町へ
23日目-1 三十七番札所岩本寺から水車亭でスイーツ休憩
23日目-2 猿田彦神社に寄り道し、土佐佐賀温泉こぶしのさとへ
24日目-1 熊井隧道を抜け、再び高知の美しい海へ
24日目-2 ベテランお遍路に叱られ凹みつつ、ゴルフ場に泊まる
25日目-1 四万十ブルーに見惚れ、10年後に思いを馳せる
25日目-2 下ノ加江海岸で初めての砂浜野宿
25日目-3 その夜
26日目-1 足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
26日目-2 四国最南端足摺岬へ
27日目-1 足摺半島をぐるっと周り、中浜万次郎生家に寄り道
27日目-2 足摺半島西岸を歩き、バス待合所で野宿
28日目-1 食料計画が崩れる
28日目-2 雨の月山詣でと命の梅干し
29日目-1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う
29日目-2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ