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【ソライロ遍路紀行15日目-2】真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿

2016-04-05-19.08.50_寝床確保

※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。

4月5日、お遍路15日目その2。

15日目は登り口にあるドライブイン27さんのお接待で荷物を預かっていただく。身軽になったおかげで、真っ縦と名付けられた急坂を登り切り神峯寺に参拝した後、下山を開始した。

15日目その1はこちら。
真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ

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お遍路さんが杖を突きながら登ってくる。

シャリーン、シャリーン

金剛杖につけられた鈴の音が響く。

何かが心に引っかかり、立ち止まる。次の瞬間、思わず「あっ!」と声をあげてしまう。

「こんごーづえっ!!!」

そう、手に持っているはずの杖がないことに気づいた!、、、つまりお参り中にどこかに置いてきてしまったのだろう、、、

登ってきたお遍路さんも僕に何があったか気づいたらしく「あらー」と言っているのが聞こえる。僕は「鈴の音で気づきました。ありがとうございます」とお礼を告げる。

そのお遍路さんは「私も何度もやってるわよ」と仰っていたが、そういえばつい数日前も同じようなことがあった。たしか十番札所切幡寺で地図を忘れてしまい、三百三十三段の階段を2度登ることになった。あの時も山の上にあるお寺で、登り口にあるお店のお接待で荷物を預かっていただいていたときだった。

どうやら背中が軽くなると妙に浮かれてしまってポカをやらかしてしまうようだ。

一番上の大師堂まで戻り、金剛杖を発見。みつかってよかったけど疲れた、、、

2016-04-05 11.39.02_神峯寺大師堂の杖立

他にもう忘れ物はないことを確認。よし、これで下山できる。次の札所までは37.5キロ。

下山

一度目の下りで楽だったが、二度目のときは疲れがたまったせいかきつい、、、荷物を背負ってないのに足も痛くなっってきた、、、。暑さも手伝って山を降りるのに一苦労だった。

ここでも荷物預かりのお接待をしていただけるようだ。

2016-04-05 12.53.07_荷物預かりのお接待

12時半過ぎ、ようやくドライブイン27まで戻ってこれた。

昼飯

店を切り盛りしているおばあさんに、荷物をあずかつていただいたのが大変ありがたかったことを伝える。お水をいただきほっと一息。せっかくだからここでお昼を食べようかな。

ラーメンを頼んでみたが今日は売り切れてしまったそうでうどんにした。美味しかった。

2016-04-05 13.09.19_ドライブイン27のうどん

さ、今日はどこまで歩けるだろうか。目標の温泉までは約10キロだ。

温泉を目指す

無人販売所のピーマン。100円で袋一杯、12個くらい入ってる。めっちゃ安いなぁ、、、50円でこの半分の量だったら即買いだったが、この量を持ち歩くのはさすがにがさばってきつい。残念だけどあきらめよう。

2016-04-05 13.59.58_無人販売所のピーマン

今度はみにとまと100円。まあお手頃な量だし、トマトは行動食として食べても美味しいので買っておこう。

2016-04-05 14.24.15_無人販売所のミニトマト

さっそく2つほどつまんでから歩く。トマトのフレッシュな酸味がたまらなく美味しい^^

浜千鳥公園という場所に着いた。立派な東屋がある。ここは以前にあった東屋が台風で流されてしまった後、高校生によって建てられた東屋だそうだ。すごくかっこいい形をしている。

2016-04-05 15.21.44_浜千鳥公園の東屋波動
2016-04-05 15.22.16_東屋内
2016-04-05 15.23.20_浜千鳥公園のあずまや波動の説明

海が見えて眺めもいい。野宿をするにもよさげな場所だった。が、今日はまだまだ歩かないと。

2016-04-05 14.47.37_浜千鳥公園からの海
2016-04-05 15.25.52_浜千鳥公園ベンチ

浜千鳥公園のすぐ先に道の駅大山があった。体がだいぶ疲れているので今日も燃料を投入してみようとコーラを購入。

2016-04-05 15.42.37_道の駅大山でコーラ購入

渇いた喉を潤してくれて美味しかったが、力が湧いてくるわけではない。今日もそろそろ限界が近いかもしれない。道の駅から海側をみると、公園のようになっていて東屋があった。あそこでもいいかなぁ、、と一瞬思ったが、そうだ温泉にいかなきゃ!と思い直した。

2016-04-05 15.37.51_公園の東屋

しばらく海沿いの防波堤歩道を歩いていたが伊尾木のあたりで再び国道55号線に戻った。真っ縦の登り返しが効いているんだろうなぁ、、足裏の痛みをかばって少し右足を引きずり気味に歩いていた。

目の前で車が歩道に横付けされ、車から男の人が下りてこちらきた。

「足痛いなら病院に乗せてくよ」

僕が足を引きずりながら歩いていたので怪我をしていると思われたらしい。それにしてもわざわざ車をとめて声をかけてくださるなんて、なんとお優しい、、、

怪我をしているわけでなく、足裏が慢性的に痛いであることを伝え、頭を下げた。

普通はちょっと足を引きずり気味に歩いている人がいても、わざわざ声をかけるなんてしないだろう。四国以外ではありえない気がする。というかお遍路さんというものが特別なのかもしれない、、、

24時間コインランドリーがあった。今は洗濯より温泉と寝床確保が優先だが、一応場所をチェックしておく。

2016-04-05 17.20.51_コインランドリー

安芸川を渡り、55号線から外れ海側の道に入る。そろそろ温泉が近いはずだったが場所がよくわからず、地図とにらめっこをしていると「どうかされましたか?」と男性に声をかけられた。温泉の場所を訪ねてみると、「あー元気風呂のことかな」と道を細かく教えていただいた。今日はどちらまで聞かれ、温泉の近くで野宿をするつもりだと告げると、港の近くにある東屋があることを教えてくださった。なんとありがたい。これで今日の野宿場所がほぼ確保できた。

あとは楽しい温泉に入るだけ、不思議なもので急に足が軽くなる。こういうとき人間て心の持ちようでどうにでもなるんだなぁと思ってしまう。

山登屋旅館という名前の旅館があった。きっと山好きの方が経営しているだろう^^

2016-04-05 18.06.12_山登屋旅館

温泉らしき建物があった(写真撮り忘れ)。 ヘルストン温泉「元気風呂」だ。

だがよく見ると入口が開いてない。

え、、、もしや、、、

ちょうど散歩中らしき地元の方がいたので聞いてみると、本日火曜日は定休日で休みとのこと。がっくり、、、。

その方に今日泊まるところは決まっているのか聞かれたので、もう少し先の東屋に野宿する予定だと告げる。この温泉の海側の軒下によくテントが張ってあってお遍路さんが寝ていると教えてくださった。ほぉ~なるほど、、、今はテントは1つもなかったが、たしかに悪くなさそうだ。それからそこの浜辺でもよくテントをみかけるらしい。

今日の夜は雨の心配はなさそうだったが、一応屋根があったほうがいいだろう。温泉施設は許可をもらわないとまずいかもしれないので、最初に教わった東屋にいってみることにした。

温泉だけを楽しみに歩いてきたので落胆が大きかっったが、こんな日もある。そもそも2日連続で温泉に入ろうなんて虫が良すぎたのかも、、。

寝床探し

海岸沿いを歩き安芸漁港のあたりで目的の場所を探してみる。カリヨン広場という公園のような場所があり、その隅に東屋があった。地図上ではトイレもあるはずだったが見当たらなかった。だが近くにローソンがあるので問題なし。

2016-04-05-18.50.51_球場前駅そばのカリヨン広場の東屋
2016-04-05-19.08.50_寝床確保

夕飯

ローソンにてウインナーも購入。寝場所の近くにコンビニがあると本当に便利だ。

2016-04-05-19.15.13_ウインナー購入

夕飯はウインナーとトマト干し野菜のクリームパスタに。今日もパスタがうまかった。

遍路飯

お遍路で食べた自炊遍路飯のレシピを紹介するシリーズ、今回は15日目の夕飯に作った「ウインナーとミニトマトとクリームパスタ」です。 [adcode] 材料 […]

ウインナーとミニトマトのクリームパスタ

出納帳

干したけのこ(道の駅) 210円
お賽銭 20円
納経代 300円
うどん(ドライブイン27) 400円
コーラ(自販機) 160円
ミニトマト(無人販売所) 100円
皮なしポークウインナー(ローソン) 118円

【集計】
宿泊費:0円
風呂:0円
洗濯:0円
食費:988円
日用品:0円
お参り:320円

合計:1308円

ルート


・ルート:7:10二十三士公園-7:36道の駅田野駅-9:10ドライブイン27-10:20九丁公園-10:39二十七番札所神峯寺11:45(登り返し含む)-13:09ドライブイン27-15:21浜千鳥公園-15:42道の駅大山-18:50カリヨン広場(泊)
・合計時間: 11時間58分
・合計距離: 29.08km
・最高点の標高: 480m
・最低点の標高: 1m
・累積標高(上り):708m
・累積標高(下り):693m
15日目GPS(ヤマレコ)

ソライロノート

今日は高知で唯一の遍路ころがしである「真っ縦」を歩いた。普通に歩いてもかなりキツイのだが、まさかの登り返しでかなり体力を奪われてしまった。まぁ自業自得なので仕方なし。

今回の教訓は

「身軽になったときほど忘れ物に注意!」

すでに2回やらかしてしまったが、3回目はこないようにしないと。

体力を消耗したので温泉には入りたかったが、昨日入ったばかりだしぜいたくは言えない。次の温泉は絶対に逃さないように!ってあれ、なんか四国温泉巡りに目的が変わってるかも?^^;

それにしても高知に入ってからも行く先々で「大丈夫?」「ゆっくりでいいんだよ」「大変だろうけどがんばんなよ」「足が痛いなら病院のせてくぞ」と温かい言葉をかけていただく。大変ありがたい。その言葉だけで疲れが急に吹き飛ぶ。言葉の力ってすごいなぁと身をもって感じていた。

16日目へ続く

【ソライロ遍路準備編】

ルール詳細
パッキング編
パッキング編2(食材)
自炊計画

【ソライロ遍路移動編】

0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路

【ソライロ遍路各県初日】

徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
愛媛編:30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊

【ソライロ遍路高知編】

11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
11日目-2 魔の55号線で大きな痛手
12日目-1 二十三番札所から三日目、食べても食べても力が入らず
12日目-2 フラフラになりながら室戸岬にたどり着く
13日目-1 高知初の札所に到達しyoutube仲間の陣中見舞い
13日目-2 道具と食材と体と心を整える
14日目-1 雨の中、二十六番札所金剛頂寺へ
14日目-2 田野町の温泉に入り、二十三士公園に野宿
15日目-1 真っ縦を登り二十七番札所神峯寺へ
15日目-2 真っ縦の登り返し後、温泉に入れず公園野宿
16日目-1 長く苦しかった国道55号線が終わる
16日目-2 少年の導き
17日目-1 雨の遍路みちを歩き、二十九番札所国分寺へ
17日目-2 三十番札所善楽寺から打ち戻り、一宮墓地公園へ
18日目-1 三十一番札所竹林寺~三十二番札所禅師峰寺
18日目-2 車救出後、種崎千松公園へ
19日目-1 浦戸大橋の一番高い所からの風景を眺め、三十三番札所雪蹊寺~三十四番札所清龍寺へ
19日目-2 三十五番札所清瀧寺後、窪地休憩所にて野宿
20日目-1 三十六番札所青龍寺
20日目-2 龍温泉に入り、ゆる~い一日に
21日目 浦ノ内湾の北岸を歩き、土佐市から須崎市へ
22日目-1 焼坂峠を越え中土佐町へ
22日目-2 添蚯蚓遍路道を歩き四万十町へ
23日目-1 三十七番札所岩本寺から水車亭でスイーツ休憩
23日目-2 猿田彦神社に寄り道し、土佐佐賀温泉こぶしのさとへ
24日目-1 熊井隧道を抜け、再び高知の美しい海へ
24日目-2 ベテランお遍路に叱られ凹みつつ、ゴルフ場に泊まる
25日目-1 四万十ブルーに見惚れ、10年後に思いを馳せる
25日目-2 下ノ加江海岸で初めての砂浜野宿
25日目-3 その夜
26日目-1 足摺岬へ向かう途中、以布利港でジンベイザメに出会った
26日目-2 四国最南端足摺岬へ
27日目-1 足摺半島をぐるっと周り、中浜万次郎生家に寄り道
27日目-2 足摺半島西岸を歩き、バス待合所で野宿
28日目-1 食料計画が崩れる
28日目-2 雨の月山詣でと命の梅干し
29日目-1 宿毛の遍路小屋であやしげな老人に出会う
29日目-2 デポ作戦を決行し、高知最後の札所へ

【ソライロ遍路全記事一覧】

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