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【ソライロ遍路紀行31日目-3】遍路小屋の夜

2016-04-21 17.58.43_仙人さんのカレーライス

※ソライロ遍路53日間の全貌、ツイートしきれなかった部分も余すところなく織り込んでます。

4月21日、お遍路31日目その3。
お遍路31日目は雨風の中、国道56号線沿いを歩きゆらり内海で休憩した後、遍路小屋まで歩き先客の仙人さんとここに泊まることにした。

その1、その2はこちら。
31日目-1 激しい雨風の56号線を歩き、ゆらり内海で休憩
31日目-2 密室の遍路小屋で怪しげな先客と二人きり

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見覚えのある顔

遍路小屋にいた先客の仙人さんの顔には見覚えがあった。

2日前に宿毛の遍路小屋で見かけた自転車旅の人、その人にとても似ていた。あの時は少ししか話しをしなかったが、なんというかとても怪しい人に思えたので、顔をしっかりと覚えていた。似ている・・・絶対に似ていている。そう言えば小屋の外のトイレの前に自転車もあったし、、、

宿毛の遍路小屋で見かけてたとき、この人には絶対にかかわらないようにしようと思った。もし宿毛の遍路小屋にこの人が戻ってきたら、絶対にあそこには泊まらなかっただろう。それくらい怪しい人に思えた、そして警戒していたのだ。

そんな人と狭い密室に二人きり・・・会話をするうちに信用しかけてきたのだが、やっぱりやばい人だったらどうしよう!?!?

逃げられるなら逃げたい・・・

いやでも、、

冷静に今日のやりとりや会話を振り返ってみる。レインウェアを干すのも手伝ってもらったし、そんなに悪い人には思えなかった。

少し迷ったが思い切って聞いてみた。

「もしかして宿毛の遍路小屋でお会いしませんでしたか?」

遍路小屋でトイレの場所を教わり、ラーメンを作ってたのが自分だと明かしてみる。メスティンが印象に残っていたようで「ああ!四角いお弁当箱みたいな鍋でラーメンを茹でてた人ね」と言われた。

そこから普段自炊でどんなものを食べているのかの話になった。

自分は普段は麦飯がメインでときどきパスタ。なぜ麦飯なのか?押麦商品の重さが300g~800gでちょうどよい量(重さ)であること、少し大きめのスーパーやドラッグストアなどで入手しやすいこと、お米よりも炊くのが簡単であることであり、お遍路をする上で最適な主食であることを力説した^^w。

仙人さんはお米を主食としているそうだ。以前に米炊きの達人という方から一度指南を受けたことがあるそうで、達人直伝の米炊きのコツについて教えてくださった。

今日はお遍路初の白米を買ったので、初めての白ごはんを炊こうと思うと話すと、仙人さんはザックをごそごそとして「じゃあこれをかけて食べよう」とレトルトカレーを出してくださった。

2016-04-21 17.41.35_レトルトカレー

夕飯

というわけでお遍路初の米炊き!といっても炊き方は麦飯とほぼ一緒。

2016-04-21 17.35.20_メスティン飯盒

仙人さんの自炊セット。なんと僕と同じ形のストーブ。SOTOのマークは見当たらなかったがレギュレーターストーブで間違いないだろう^^

2016-04-21 17.34.54_仙人さんの自炊セット

達人直伝仙人さんの米炊きの最大のコツは

かき混ぜる

ことだそうだ。

仙人さんはフタを頻繁にあけ、かき混ぜながら煮ていた。

最後は強火で余計な水分を飛ばし、蒸らし時間なしで完成。

軽くてうす~いアルミの鍋を慣れた手つき扱い、美味しいそうに炊き上げていた。

2016-04-21 17.58.43_仙人さんのカレーライス

「かき混ぜる」ということはいつもやっていなかったので、なるほどなぁ~と思った。

普通、アウトドア用のバーナーではクッカーの中心ばかりに熱が集中するため、鍋の端っこのほうは温度が少し低かったりする。かき混ぜて熱を均等ににするという行為はとても有効だと思う。メスティンの場合は普通の鍋より密閉性が高く熱効率がよいので、かき混ぜる必要はあまりないかもしれないが、今度かき混ぜ飯盒を試してみようと思う。

僕の方は干し野菜を入れて炊いてみた。

2016-04-21 18.04.47_野菜炊き込みごはん

レトルトカレーを入れ、朝作っておいたゆで卵を添えた。

2016-04-21 18.07.37_カレーライス&ゆで卵

レトルトカレーは少しお腹にもたれたが、久しぶりの白飯はとても美味しかった。

仙人さんのお話

仙人さんは、ご自身のことは遍路小屋を建てるためにあちこち調整しにまわっていると言われていた。ひょっとしてあの有名な方だろうか?とも思ったがまさかそんな人が自転車で、あまりきれいとは言えない格好で野宿をしながら四国をあちこちと歩いてるとは思えなかった。頭に浮かんだ有名な方の顔をスマホでぐぐってみた。顔のパーツパーツは似ているような気がしたが、着ているもののせいか全体的な印象が全く違う。やっぱり別人かなぁと。

最近の遍路小屋は宿泊不可の場所も多くなっている。やはり地域住民とのトラブルが原因らしい。遍路小屋がちゃんと壁に囲まれた小屋になっていないのは、外から様子がみえないと中で何をやっているのかわからず、地元の方が怖がるからなのだとか。

仙人さんいわく。野宿をしているとお遍路さんの偽物、いわゆるこじき遍路みたいのもいるから気をつけなさい。ちょっと目を離したザックを持っていかれる。怪しい人がいたら絶対にお金をみせちゃダメ。財布も見せない。できれば財布は2つに分けて普段は小銭しか入っていない方を持ち歩くようにしなさい。特にこの先の宇和島は危ないから気をつけた方がいい。駅のそばの公園はこじき遍路の集団がお遍路さんの身ぐるみをはがしてしまうこともある。そういうのはお遍路のイメージが悪くなるので報道されない。あのあたりで宿泊するなら龍光院の近くに善根宿もあるのでお寺で聞いてみるといい。

聞いてるだけで怖くなってきた。宇和島はできれば野宿せずに素通りしたいところだ。

道後温泉は入ったほうがいい。安い宿がたくさんあるので少しゆっくりするのもいいだろう。

出納帳

・チョコパイ(サークルK) 108円
・米2合(ローソン) 245円
・ハッピーターン(ローソン) 108円
・マルちゃん正麺醤油味(ローソン) 108円
・ゆらり内海 500円

【集計】
宿泊費:0円
風呂:500円
洗濯:0円
食費:569円
日用品:0円
お参り:0円

合計:1069円

ルート


・ルート:6:39南レク御荘公園-6:43サークルK6:48-6:52ローソン6:59-10:30柏坂へんろ道分岐-10:42内海ふれあいトンネル-11:40ゆらり内海温泉14:49-16:02針木ふれあい広場遍路小屋(泊)
・合計時間:9時間44分
・合計距離:18.81km
・最高点の標高: 118m
・最低点の標高: 0m
・累積標高(上り):444m
・累積標高(下り):445m
31日目GPS(ヤマレコ)

ソライロノート

夜遅くまでいろいろとお話を聞かせていただいた。それは最後まで安全に楽しく歩き続けられるようにという思いからのありがたい助言やアドバイスだった。

最初にお会いしたたときは、これまでのお遍路で最高レベルに警戒をしていた。まぁ簡単に人を信用しないことは自分の身を守る上で大事なことではあるのだが。後から考えると、なんであれほどまでに最初の印象を引きずり、仙人さんを怪しい人だと思い続けてしまったのか不思議なくらいだった。

つくづく思うのは、自分自身の人を見る目のなさである・・・^^;

32日目へ続く

【ソライロ遍路準備編】

ルール詳細
パッキング編
パッキング編2(食材)
自炊計画

【ソライロ遍路移動編】

0日目 沼津から四国に向けて、いざお遍路の地へ!
54日目 家に帰るまでがお遍路

【ソライロ遍路各県初日】

徳島編:1日目-1 ソライロ遍路スタート!
高知編:11日目-1 朝から雨、徳島から高知へ入る
香川編:46日目-2 やまじ風吹き荒れるなか六十六番札所雲辺寺、初めての通夜堂泊

【ソライロ遍路愛媛編】

30日目-1 松尾峠を越え、第三の地伊予の国へ
30日目-2 愛媛最初の札所観自在寺、公園野宿を見逃していただく
31日目-1 激しい雨風の56号線を歩き、ゆらり内海で休憩
31日目-2 密室の遍路小屋で怪しげな先客と二人きり
31日目-3 遍路小屋の夜
32日目 体調不良で急遽宿に泊まる
33日目-1 病み上がりのリハビリ歩き
33日目-2 雨のなか3日ぶりの納経後、道の駅泊
34日目-1 四十二番札所佛木寺から歯長峠越え
34日目-2 四十三番札所明石寺後、遍路小屋で一人焼肉
35日目-1 鳥坂峠を越え、予定外の臥龍の湯に浸かる
35日目-2 野宿の聖地十夜ヶ橋の下で寝る
36日目-1 ありがたいお接待を受けながら内子町へ、小田川沿いの木材動物アートに癒やされる
36日目-2 農祖峠ルートを選び、道の駅小田の郷せせらぎに
37日目-1 雨の農祖峠を越え久万高原町へ
37日目-2 八十八分の四十四番目はどしゃぶりの大宝寺、その後アクシデント発生
38日目-1 恐怖の峠御堂トンネルを抜け、いやしの宿八丁坂さんにザックを預ける
38日目-2 空身でらくらく八丁坂を越え、四十五番札所岩屋寺へ
38日目-3 体調に異変が生じる中、レストパーク明神へ
39日目-1 目覚めの恐怖を乗り越え、四十六番札所浄瑠璃寺で手のモデル!?
39日目-2 お遍路もGWの賑わい!四十七番札所~四十八番札所
39日目-3 GPSトラブルがありつつも、衛門三郎伝説の五十一番札所石手寺へ
39日目-4 道後温泉に入り道後公園に泊まる
40日目-1 朝からトラブルも地元の方に導かれ五十二番札所太山寺、五十三番札所円明寺へ
40日目-2 9日ぶりに海を眺め、文化の森公園に泊まる
41日目-1 松山市を抜け、瓦と石油基地の町菊間へ
41日目-2 五十四番札所延命寺~五十五番札所南光坊、駿河か伊豆かで悩む
42日目-1 五十六番札所泰山寺~五十八番札所仙遊寺、油断して体力消耗
42日目-2 五十九番札所国分寺、明日に備え最後のゆうパック
42日目-3 お遍路おじいさんに再会後、臼井御来迎に泊まる
43日目-1 愛媛のラスボス!?石鎚山中腹の横峰寺に挑む
43日目-2 シャクナゲが華やかな六十番札所横峰寺から雨雲と競争しながら下山
44日目-1 六十一番札所~六十三番札所、石鎚神社で御神水カエル発見!?
44日目-2 六十四番札所前神寺後、導かれるように善根宿へ
45日目 夏のように暑い一日、新居浜市から四国中央市へ
46日目-1 愛媛最後の札所、六十五番札所三角寺へ

【ソライロ遍路全記事一覧】

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